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ようこそ、おおきに。映画ライター椿屋です。
みなさん、京都お好きですか? 古い校舎、お好きですか?
京都好きの方々はご承知のとおり、京都では学校跡地活用を推進する動きが活発でございます。開智小学校を改修整備して開設した「京都市学校歴史博物館」や明倫小学校を再利用した「京都芸術センター」、新しいところでは、花街・宮川町にあった新道小学校跡地に開業したラグジュアリーホテル「カペラ京都」などなど。
中でも、有名なのが、2020年7月にオープンした「立誠ガーデン ヒューリック京都」です。こちらは立誠小学校の旧校舎と新棟からなる複合施設で、木屋町通に面する広々とした芝生が印象的な憩いの場。施設内には、「ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC」をはじめ、「ヒューリックホール京都」、「立誠図書館」、「自治会活動スペース」、さらには京都初進出・新業態を含む商業店舗がテナントとして出店しているので、ふらっと立ち寄って思い思いのときを過ごすことができます。
撮影:松村シナ
ちなみに、建物の入り口には「日本映画発祥の地」の駒札が!!!!
そう、ここは邦画ラバーには無視できない聖地のひとつでもあり、映画ファンなら一度は訪れたい貴重な場所なのでございます。
今回は、そんな人気スポットがロケ地となった京都が舞台の物語をご紹介いたしましょう。
鴨川べりを2ケツで走る、これぞ青春!(自転車の二人乗りは道路交通法で原則禁止されています、悪しからず)
映画『いつかの走馬灯で』は同志社女子大学出身の堀陽子監督の長編映画デビュー作であり、同学メディア創造学科2年である島田愛梨珠さんが主演を務めています。録音や制作などプロになったOGたちと現役生がタッグを組んで創り上げ、宣伝活動は有志が集った「学生広報チーム」が担っているという純粋培養!京都産映画でございます。
俳優部で唯一(?)東京出身の田村健太郎さん(写真右)。現場ではキャストやスタッフの関西弁に圧倒されていたのでは……
「窓」「いつかの走馬灯で」「エンディングはひとつだけ」の3編からなる本作は、異なる世界でそれぞれ別の人生を歩む主人公・涼の物語。京都を舞台としたパラレルワールド(並行世界)映画。「大人になった私たちは、これから何になればいいのだろう」をテーマに、自由が当然の権利として認められている世の中なのに、ときに立ち止まったり、身動きが取れなくなったり……それでも前を向いて進んでいきたい、そんな若者たちの姿を瑞々しく描きます。
作中、京都のおやつと言えば!の、「阿闍梨餅」を頬張るシーンも
「立誠ガーデン ヒューリック京都」がロケ地となっているのは、episode1「窓」。
映し出される窓の外には高瀬川べりの木々が並び、夜の町・木屋町とは異なる風景を見せてくれます。
撮影:松村シナ
撮影に使用されたのは、施設内の立誠自治会館にある会議室です。残念ながら、一般の方は入室できませんので、外から「あ、ここだな!」と眺めて愉しんでくださいませ。
煙草初体験だったという島田さん。持ち方も吸い方も分からず、OKがもらえるまで苦戦したとか
明るい陽射しが差し込む部屋で向かい合って座る編集者・黒川(酒井善史)と作家・桐山涼(島田愛梨珠)による、本音と情熱と執着のぶつかり合い。その大人気なさが妙に可笑しみをもたらす、限られた空間で繰り広げられる会話の応酬は、演劇におけるエチュード(台本なしの即興劇)のようでもあり、緊張と緩和が心地よく共存しています。
窓越しのふたり。これさえも画になるのは、ロケーションに力があるから
監督を補佐するのは、『事実無根』を手掛けた柳裕章監督(写真中央)
その他、本作には京都の魅力的なロケーションがこれでもか!と目白押し。
鴨川はもちろん、先斗町歌舞練場や放下鉾保存会。さらには、人気のホステル「NINIROOM」屋上といった知る人ぞ知るスポットまでもがロケ地として力を発揮しているのは、京都というまちのポテンシャルあってこそ、でございますよ。
ユニークな京都ロケ地が満載の映画『いつかの走馬灯で』は、ぜひ劇場にて。
『鴨川ホルモー』やNetflix『舞妓さんちのまかないさん』など数多くの映像作品に登場する白川疎水沿いや一本橋付近は、京都ロケ地の王道
『1秒先の彼』、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』など数多くの作品でロケ地になっている古川町商店街。レトロ&モダンな風景と、アーケードから吊り下げられたパステルランタンが話題に
Episode3「エンディングはひとつだけ」で主人公・涼が暮らす路地裏の古びた煙草屋は、本作の撮影スタッフが自宅を提供。個人情報なので探さないでください(笑)
『いつかの走馬灯で』https://itusou-movie.com
10月30日アップリンク京都にて公開
出演:島田愛梨珠、田村健太郎、酒井善史、前田茉羽、武田暁、ほか
監督・脚本:堀陽子
| 店舗・施設名 | 立誠ガーデン ヒューリック京都 |
|---|---|
| 住所 | 京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310-2 |
| 交通 | 阪急京都河原町駅より徒歩3分 京阪祇園四条駅より徒歩5分 |
Writer椿屋 山田涼子
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Writer椿屋 山田涼子
京都拠点の映画ライター・グルメライター。「映画はひとり、劇場で」をモットーに、2025年の映画鑑賞本数は280本。加えて、原作となる漫画や小説、テレビドラマや深夜アニメまでをも網羅する。
Instagram:
tsubakiya_cinema
X:@tsubakiyagekijo
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