第20回　〝大寒（だいかん）〟に「鱈（たら）のかぶら蒸し」と「かぶらの塩柑橘マリネ」を

このかぶら蒸しのレシピで、卵の黄身をかぶらの生地の下に忍ばせるのはめぐみさんのオリジナル。「卵黄と一緒だと絶対においしいはず、と思ったので試してみたら、うまくいきました！」とのこと。たしかに、食べる瞬間、ふわふわ真っ白なところにお箸を入れると、トロッと黄身がこぼれるのは、見た目でもテンションが上がります。

また、塩柑橘は、仕込んでおくと何かと使える手作りの万能調味料。少し前から流行している「塩レモン」もそのひとつです。まつはでは、柚香（ゆこう）という、ユズより果汁の酸味がまろやかな果実を使用していますが、柚子、スダチ、レモンなど何でも手に入りやすいものでOK。めぐみさんは、「鍋物や煮込み料理に重宝します。ペーストにして使うことも」と話します。

今回使用した、千鳥の模様が入った白い器は中尾万作さんという大阪の作家さんのもの。

「最近、一目ぼれして手に入れました。このサイズで少し深さがあり、洋風・和風、どちらの料理にも合うので、使いやすくてお気に入りです」（めぐみさん）

なお、新型コロナの感染拡大予防の緊急事態宣言の期間中は、お店の営業はテイクアウトで対応の予定。「（昨年の春など）前回は、お弁当スタイルにしていましたが、きっちり一食になりすぎるので、今回はアラカルトに力を入れています」とのこと。　毎日、5種類くらいお惣菜などを用意し、火曜日～金曜日の午前11時～午後3時に販売、売り切れ次第終了です。

▲取材中、おいしいものが出来上がっていくキッチンを眺められる時間も幸せです

▲今回、写真撮影に使った干支の箸置き（丑）は、数年前に頂いた物だそう。12個、絵のタッチがいろいろで「面白い～」と並べてみました

▲秘密基地？　この日は残念ながら不在だったものの、めぐみさんのお子さんが店内で遊んでおられた形跡が何とも微笑ましいのです

▲年末年始にお子さんが手に入れたラジコンカー。「当初、あちこちにガンガンぶつけて土間を行ったり来たりするだけだったのが、ずいぶん操縦が上達して」と、〝甥っ子溺愛〟の由香さんがうれしそうに語ってくれました

▲店先でテイクアウトのお惣菜を販売中のめぐみさん（イメージショット）

▲テイクアウト商品の一例。手前から奥へ、フレンチのレシピで作った「小豆のサラダ」、「おあげの含め煮」、「みそおでん」

―次回は〝立春（りっしゅん）〟をイメージしたお料理のレシピをお届けします