- 2021/03/25
- 第24回 〝春分〟に「桜のぼた餅とこごみの酢醤油漬け」を
京都御苑や鴨川のすぐ近く、京都の街中にある「まつは」。西村めぐみさん・由香さん姉妹が自らの手でリノベーションした町家カフェは、訪れる人をほっこりとした気分にさせてくれる、どこか懐かしい雰囲気が魅力です。そして、こちらでいただけるお料理はいつも美味しい! 料理を正式に学校などで習ったことはないというお二人ですが、〝食いしん坊の本能〟で導き出される絶品レシピが知りたくて、スタートした連載も16回目に。教えてもらったのは、「食べるのも、飲むのも大好き」というお二人の本領発揮の2品です。
熱燗(あつかん)と合う、揚げたて熱々のおつまみ
「こう寒くなってくると、熱燗にしたくなるんですよね」と、めぐみさん。そのお酒とは、滋賀県「上原酒造」の「不老泉 山廃仕込 特別純米 原酒 参年熟成(赤ラベル)」です。タンクで3年かけてじっくりと熟成後に濾過せずにそのまま瓶詰されるお酒で、香ばしい香り、酸味、甘味が複雑に混じり合う味わい深い原酒なのだとか。
「古酒を飲み慣れていない人はこの味に、最初、びっくりされるかも」と由香さんがいえば、「そうはいっても、クセがそこまで強くないから、入門としても最適だよ」とめぐみさんが応じます。いきなり盛り上がりをみせる、日本酒談義(!)。
何はともあれ今回は、まろやかで、熱燗にすると旨みが増すという「不老泉 赤ラベル」に合わせたお料理が用意されているのは間違いなしです。
今年の〝小雪〟は11月22日
小雪は二十四節気の第20節目、冬の入り口です。色づいていた紅葉が落ち始め、山々ではチラチラと雪が降り始めるものの、雪の量はまだそれほど多くは無いのでこう呼ばれます。今年の小雪は11月22日。期間的には12月7日の〝大雪(たいせつ)〟までを指します。この時期、昼間には寒さも穏やかな「小春日和」も訪れ、朝晩は一気に気温が下がるなど、寒暖の差が激しいのも特徴です。
「実は、私、中学生の頃に『11月24日』という詩を書いた、〝イタ恥ずかしい(笑)〟思い出があるくらい、この時期が大好きです」とめぐみさん。「寒さが深まっていくのを肌で感じると、ふだんと違って哲学的なことを考えたり、静かな気持ちになれます。食べものについても、秋の果物を干したり、調理したり、保存するようなゆったりとした時間を持てて、いい季節だなと思います」と話します。