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【京都・宇治】紫式部も愛した宇治にて世界遺産より聖地巡礼

2020/04/01

長らくのご無沙汰、ご容赦くださいませ。前回の増税スタートデーよりも世間は輪をかけててんやわんやしておりますが、その間も映画は公開され、ドラマは撮影されていきます。

 

ようこそ、おおきに。椿屋劇場支配人こと、ライター椿屋です。

みなさん、京都お好きですか? アニメ、お好きですか?

 

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」も始まり、朝の連続テレビ小説も新しくなり、アニメ&ドラマも春クールに突入いたしました。録画と周回遅れの消化がちっともリアタイに追いつきませんっ!!我が家では2台の大型テレビが日夜、フル稼働でございます。

 

さて、この連載も18回目を迎え、これもひとえにいつも楽しみに読んでくださる読者のみなさまのおかげと深謝しきりでございます。そして、アニメファンならずとも記憶に新しい悲惨な事件の前から、いつか!良きタイミングで!!と思っていたところ、やっと!やっと!!念願のアニメーション回がめぐってまいりました。アニヲタ仲間の諸君、お待たせいたしました~!!!

 

京都でアニメといえば……「京都アニメーション」、略して「京アニ」。京都に拠点を構え、日本が世界に誇る作品を手掛けてきたアニメ制作会社です。

大きな転機のひとつは、2009年の「けいおん!」でしょうか。キャラクターの使用楽器が急激に売り上げを伸ばすほどの社会現象と呼ばれるほどのブームを引き起こしました。2016年からはテレビアニメを経由しないオリジナルの長編アニメ映画の制作も手掛け、最高峰の技術をもって業界のトップを走り続けておられます。

 

そんな京アニの人気作品「響け♪ユーフォニアム」では、宇治を舞台にした物語。思わず、「ここ知ってる!」「行ったことある!」と前のめりにある場所が、作中いくども登場します。放送開始の2015年からこれまで、市観光協会に置かれているファンの「交流ノート」は35冊以上にもなり、外国語による書き込みも多いのです。京アニ作品が、聖地巡礼ブームの礎をつくったと言っても過言ではありません。

 

 

そして、昨年秋には2027年の京都を舞台としたアニメーション映画『HELLO WORLD』の聖地をめぐるデジタルスタンプラリーも開催されました。京都市公式アプリをダウンロードして、全9か所のラリーポイントでスタンプを集めるというイベントで、スポットや駅構内に掲示されたポスターを読み込むと、声優を務めた北村匠海・松坂桃李・浜辺美波らのメッセージ動画が配信されるというスペシャルコラボ企画も行われていたのです!

もはや、スタンプラリーもデジタルの世界とは、恐れ入ります。

 

 

最もよく登場するのは、宇治川の中州にある宇治公園へと架けられた「朝霧橋」と「喜撰橋」。

 

 

映画のポスターに描かれている朱色の太鼓橋のモデルになっていると言われる喜撰橋。また、朝霧橋は物語の重要なシーンに登場し、作中では花火大会が催されています。実は、長年親しまれてきた「宇治川花火大会」は2014年の台風が原因で中止されてから、その後開催されていません。2027年の宇治で大輪の花火が夜空を染めるのは、同大会の再開への願いが込められているのかも……なんて、想像しながら観るのも一興でございます。

 

そして、宇治といえば……忘れてはならないのが、この方!

光源氏の生みの親・紫式部でございます。

 

前出の写真にある漫画「いいね!光源氏くん」(えすとえむ著・祥伝社刊)は、数多ある源氏物語オマージュ作品の中でも最も新しく、2020年4月4日よりNHK総合にてドラマがスタートいたします。

平安時代のベストセラー恋愛小説「源氏物語」の中で雅の世界に生きていた平安貴族・光源氏が、現代に出現するというとんでもストーリーで、最新刊では光源氏と彼のライバル・頭中将が、タイムスリップの謎解きのためにと京都へやってきます。絶対的美男子として世の女性たちをときめかせてきた光源氏をヒモ同然に面倒みる羽目になった、地味で自分に自信がないこじらせOL・沙織からすれば、まさに!本人と回る聖地巡礼(笑)

彼女がこの石碑と語らっている間、スーパーイケメンとほどほどイケメンは生みの親相手に品定めしたり。ネタバレが気になってしょうがない沙織の横目に、当の本人たちは抹茶ぱふぇのことばかり……という、ゆる~く笑えるイケメン居候コメディとなっております。

 

 

本の世界へ戻る何らかの手がかりが得られるやも?と、「宇治市 源氏物語ミュージアム」を訪れるシーンも。ここは、宇治に来たら外せない聖地の祖ともいえるスポットでございます。

※コロナの影響で3月31日まで臨時休館されていました。再開の情報は宇治市HPをご確認くださいませ。

 

ミュージアムから歩いてすぐのところには、日本で最古の神社建築であり、世界一狭い世界遺産として名高い(?)「宇治上神社」もございます。平等院と並び、宇治が誇る世界遺産。多くの人々はこれらを目当てに宇治を訪れるのでしょうが、まあ……アニヲタ&歴女のわたくしにとっては、世界遺産より聖地巡礼!

さあ、ここから京阪に乗って、その他の聖地にも足を延ばすといたしましょう。

みなさま、合言葉は「アニメは世界を救う!」でございますよ!それでは、ごきげんよう。

 

▲「腹が減っては戦ができぬ」とばかりに、昨年秋にオープンしたばかりの本格ナポリピッツァのお店へ。世界大会で2位に輝いたピッツァ職人が焼き上げるピッツァのお味は……、一口かぶりついた瞬間、「これ飲める!!」と唸るほどの衝撃が。生地の香ばしさといい、ジューシーさといい、もっちり食感といい、絶妙なバランスでした。宇治にお越しの際は、ぜひ寄ってみてください。

詳しくはこちら

 

スポット情報

店舗・施設名 宇治駅周辺
住所 京都府宇治市
交通 JR宇治駅、京阪宇治駅
ホームページ http://www.kyoto-uji-kankou.or.jp/

地図

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ライター紹介

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ライター:椿屋 山田涼子

京都拠点の映画ライター、グルメライター。合言葉は「映画はひとりで、劇場で」。試写とは別に、年間200本以上の作品を映画館で観るシネマ好き。加えて、原作となる漫画や小説、テレビドラマや深夜アニメまでをも網羅する。最近Netflixにまで手を出してしまい、1日24時間では到底足りないと思っている。

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