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KYOTOサンドイッチ修行探訪

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京都の定番編「サンドイッチのタナカ」

2017/05/30

烏丸御池で働く人の胃袋支えて44年。

愛しかない、ふわふわサンドイッチ

 

地下鉄「烏丸御池」駅から徒歩約3分。

1973年創業の時より、この界隈で働くサラリーマンたちのお腹を満たしてきた「サンドイッチのタナカ」さん。

「サンドイッチ修行探訪」第1回目にふさわしい名店です。

 

具材はすべて手作り。店主の田中和代さん(75歳)が毎朝4時半から一人で仕込みを行っています。

「昔、この辺には、食べ物屋さんがなくてね、 昼時には外まで列ができたほどでした」(田中さん)

今でも朝と昼には多くのサラリーマンが手作りサンドイッチを目当てに押し寄せます。

こんなに長い間、サラリーマンたちを魅了してやまない秘密は何なのか…。さっそくお店へ向かいました。

 

 

老舗ということもあり、まずシンプルかつ定番の味をと、創業時より販売されている「ツナサンド」(340円)をいただきました。

 

手にしてびっくり!

「なに、このフワフワ感!!」

赤ちゃんの柔肌のように繊細なふんわり具合です。

手で持たないと倒れちゃうくらいに柔らかい。

その秘密は、〝焼きたて〟パンにあるんだとか。

街場のパン屋などでは、前日の食パンや落ち着かせたものを使うところもありますが、タナカさんで使用するのは焼きたてのみ。

その日使う分だけ、毎朝工場から届くのだそう。

パン好きなら分かると思いますが、焼きたてをスライスすることほど、難しいことはないんです。

厚さ約1cm。絶妙な厚さにスライスする田中さんの職人技は感動レベル。

そうそう、パン耳がついたままなのは、耳まで柔らかいからカットする必要がないだけのこと。

 

ふわふわのパンに挟むツナフィリングは、市販のツナサンドにありがちな、ヌルッとした食感とは全く違います。

40年変わらず使い続けているというツナは、風味が良く、缶詰特有の変な油臭さがありません。

細かく刻んだキュウリのカリカリ食感、ほどよいまろやかさのマヨネーズと相まれば…。

 

「何も言えねぇ」

 

ごくごくシンプルな材料だから出せる、究極にシンプルなうまさ。

常連さんが必ず購入するというのも頷けます。

 

 

ツナが常連受けナンバー1なら、お店の代名詞的サンドイッチがこちら。

フルーツサンド(430円)です。

 

「名ばかりのフルーツサンドが嫌でね」

 

フルーツ好きの人に目一杯フルーツを楽しんでもらいたいと、いちご、パイナップル、キウイ、バナナ、みかんがギュウギュウに。

生クリームはつなぎ程度で、「フルーツ食べてる〜」感覚が幸せすぎます。

 

ここで、2つのサンドイッチを食べてふと。

「なんか、めっちゃお腹いっぱいになるやん」。

 

それもそのはず。タナカさんのサンドイッチはどれも具材がパツパツに挟んであって、ボリューミーなのです。

ツナとフルーツは、パンとフィリングが馴染んでしまい、うまく剥がせなかったので、ササミチーズサンド(370円)で失礼。

「おお〜〜、端まで具材が入っている!しかも、肉が厚い!」

 

ちなみにフルーツサンド196g。

ササミチーズサンド244g。

 

サンドイッチにしては、結構な重量感です。

 

「男の人でサンド2個と飲み物が定番。これで満腹になりますよ」と田中さん。

トラックの運転手さんが出勤前に、サラリーマンが昼時にやってくるのも納得。

 

 

さらに、価格は280円〜430円とリーズナブル。

「サラリーマンの人が喜んでくれて、生活できたらいいかな。 値段もそんなに気にしてないんです(笑)」。

 

そんな田中さんの優しい気持ちが44年もの間、サンドイッチ1本で店を続けてこられた秘訣なのかもしれませんね。

人に食べてもらうことの喜びを噛み締めている田中さん。

とっても大切な気持ちを教えていただきました。

 

修行探訪1軒目から得た学び。

「食べてくれる人を思い、愛情込めて作る」

 

 

ちなみに、

 

 

お店の隠れた名品、辛くて旨い「カレーライス」も食べてみてください。

持ち帰り、イートインどちらもOKです。

スポット情報

店舗・施設名 サンドイッチのタナカ
住所 京都市中京区間之町通御池上る高田町507
電話番号 075-221-6434
営業時間 7:30〜15:00 土・日、祝休み

地図

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ライター紹介

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ライター:岡田ゆき&イチノアユミ

岡田:サンドイッチ大好き、食べるの大好き。NO グルテン NO LIFEなフリーライターです。 イチノ:初めての長期バイトは、大学時代、京都のベーカリーにて。パンに夢中だった当時、数年間は米を食べなかったほど。ずいぶん大人になり、〝パン熱〟がいくぶん醒めたとはいえ、今もやっぱり食いしん坊です

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