グルメ・お土産

2026.05.20

飲食店に入って、最初に出てくる「おしぼり」。

あれって、手を拭くだけじゃなくて、気持ちまで整う感じがしませんか。

温かいおしぼりが出てきた瞬間、ふっと肩の力が抜けたり。夏は冷たいおしぼりでリフレッシュできたり。食後にもう一度出してくれるお店もあって、「あ、このお店さすがだな」って印象が残ったり。

 

今回取材したのは、そんな“おしぼり文化”を支えている会社——株式会社 京都カネヨシです。

お話を伺ったのは、常務取締役の中塚遼太郎さん。

BtoB企業でありながら、「循環」「清潔」「地域」「働き方」まで話がどんどん広がっていく取材になりました。

なにげなく使っていた「おしぼり」は奥が深かった!

 

事業そのものが“循環型”。布おしぼりレンタルの強さ

京都カネヨシのメイン事業は、布おしぼりのレンタル。飲食店などに布おしぼりを届け、使われた後は回収。自社で洗浄し、また届ける——この流れがぐるぐる回る“循環型”のビジネスです。

さらに皆さんに知っていただきたいのが、徹底した品質管理。公式サイトにも、京都カネヨシのおしぼりは「衛生安心マーク付き」で、衛生指導基準をクリアする品質管理に取り組んでいることが明記されています。

確かに見たことがあるこのマーク

 

「なるほど、安心の根拠がちゃんとある」と納得のポイントでした。

 

中塚さんが語っていたのは、「清潔さはお店の印象そのもの。一店舗一店舗のお客様の看板も背負っている縁の下の力持ちという感覚がある」という責任感。

言われてみると確かに、おしぼりの“気持ちよさ”って、店の第一印象を左右しますよね。

 

布おしぼりは、回収して洗い、また届けることが前提のサービスです。だからこそ、日々の運用そのものが“循環”になっていて、結果としてごみの削減にもつながっていきます。

さらに近年は、京都で高級ホテルが増える中、特に外資系を中心に環境配慮の意識が高く、循環型の「おしぼり文化」の価値が評価されて、引き合いが増えているそうです。

“日本らしいおもてなし”として、チェックイン時にウェルカムおしぼりを渡すホテルもあると聞き、「なるほど、ここでおしぼりに繋がるのか」と腑に落ちました。

 

50年以上の信頼が、ワンストップ化と事業拡大につながっている

そして京都カネヨシの強さは、この循環型の仕組みを“回して終わり”にせず、現場の困りごとに寄り添いながら、任せてもらえる範囲を少しずつ広げてきた点にあります。

 

京都カネヨシは長年、布おしぼりレンタルを軸に事業を続けてきましたが、今ではおしぼりにとどまらず、培った技術やノウハウを活かして事業を広げています。

例えば飲食店に向けて洗剤・ゴム手袋などの消耗品まで含めて「清潔」に関することをワンストップで任せてもらえる体制を整えたり、ユニフォームや美容院タオルのクリーニングへ展開したりと、今までのルートや信頼をベースに成長させているのが特徴です。

美容院の働き方改革もあり洗濯をアウトソースするという選択が広がっています

 

現場の困りごとに寄り添って、「任せてもらえる領域」を少しずつ増やして、ビジネスを広げていく。

この積み上げ型の成長は多くの企業にとっても参考になりますよね。

 

BtoBだからこそ、SDGsをきっかけに“会社を知ってもらう”こともできる。

一方で、布おしぼりレンタルはBtoBの仕事。一般の人が会社名を意識する機会は多くありません。

そこで京都カネヨシは、SDGsの取り組みをきっかけに「知ってもらう」工夫もしています。

 

象徴的なのが親子向けの「SDGsワークショップ」。

使ったのは、お店や美容院で使われ、商品としては使えなくなったタオル。でも掃除などにはまだ使える。そんなタオルをくるくる巻いて“ケーキみたい”に仕上げる体験を通じて、「捨てない」「もう一度使う」を自然に感じてもらう内容です。

子どもたちが家に帰って『このタオル、まだ使えるかな?』という意識を持ってくれれば!

 

難しい説明より、体験がいちばんこころに残ったりしますよね。

また、敷地内に近隣の方に来てもらい、使い古したタオル・おしぼりを「詰め放題」してもらう企画も、まさに“循環を日常で実感できる”取り組みです。

お店ではもう使えなくても、雑巾や拭き取り用途ではまだまだ活躍する。実際、家庭では雑巾が必要になる場面って意外と多いですし、「ありがたい」取り組みですよね。そしてこうしてコミュニケーションをとる形になると一気に会社との距離も近くなりますよね。

 

寄付が“購入”につながる瞬間。コツコツは、ちゃんと営業にもなる

さらに印象的だったのが、古くなったタオルを自動車整備の専門学校に寄付していたお話。

そこで「吸水性が良いので、お金を払ってでも使い続けたい」と評価され、今では購入につながっているというエピソードです。

 

これ、まさに“いいこと”が“いい話”で終わらず、信頼が積み上がってビジネスになる流れ。前々回のファイテンと同じく、京都カネヨシも「姿勢」がちゃんと伝わって、仕事につながっているのがリアルでした。

 

現場改善が、コストにもCO₂にも、働き方にも効いている

そして個人的に「すごいっ!」と思ったのが、社内の生産性向上の話。

たとえば、おしぼりを包装する作業は人によってスピードが違う。早い人の動きをノウハウ化して共有し、全体の作業を少しずつ時短できれば——

 

●ボイラー稼働時間が減る

●燃料費が下がる

●CO₂削減にもつながる

 

というロジックになるわけです。こうした1つ1つの積み重ねが会社のお財布にも、地球にも優しい好循環を作っているんですね。

さらに同社には職種によって「早く終わったら定時を待たずに帰れる」制度もあるとのこと。

例えば配送ルートや積み下ろしなどの効率化も進め、早く終わった時間を子育てタイムに使えたり、生活の余白が増えたり。働き方改革でありながら社員のウェルビーイングを両立させています。

実際に、長く活躍するスタッフも多いことから平均年齢は約47歳と高く、60代以上のスタッフも活躍されており、こうした人材定着とノウハウの蓄積こそが未来への投資であり、「60年以上続く持続可能な事業活動の秘訣の1つとなっている」と感じました。

 

「SDGsの答えは、ひとつじゃない。」——京都カネヨシが見せてくれた“日常のサステナビリティ”

京都カネヨシのサステナビリティは、何か特別なことを掲げるというより、もともとの事業が循環型で、その価値を丁寧に磨き、伝え、広げているところにあります。

おしぼりは、普段は私たちが大きな意識をしてない存在かもしれません。でも、気づけばそれが「清潔」や「おもてなし」を支えていて、しかも環境負荷も減らしている。

そう思うと、外食でおしぼりを受け取る瞬間が、ちょっとだけ違って見えてきます。

京都にも多種多様なサステナビリティのタネがありますね。京都カネヨシの答えは、「日常の裏側で、循環を回し続けること」。そして、「社員の幸せが会社の新たな価値になる」。そんな“カタチ”でした。

 

Information
店舗・施設名 株式会社京都カネヨシ 本社
住所 京都市山科区西野大鳥井町75-1
電話番号 075-593-3101
ホームページ https://www.kyoto-kaneyoshi.co.jp/

Writerデジスタイル京都スタッフ

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Writerデジスタイル京都スタッフ

タカラサプライコミュニケーションズではたらく京都大好きメンバー。 定番から穴場まで、幅広いKYOTOの情報をお届けします!
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