おでかけ

2025.12.23

年の瀬が近づいてきましたね。そろそろ新年の準備を始めている方もいるのではないでしょうか?京都生まれの雑貨とともに、新しい年を迎えるのはいかがでしょう。

 

今回ご紹介するのは、オリジナルの雑貨を制作する工房「羅工房(らこうぼう)」が手がける、新年にぴったりの紙雑貨です。

羅工房の紙雑貨は、すべてがハンドメイド。人形のように大きなものから、ぽち袋のような小さなものまで、一つずつ手作業で作られています。

 

その羅工房が運営しているのが、カフェ&クラフトショップ「天御八(てんみはち)」。

 

店内には工房で作られた紙雑貨が並び、種類豊富などら焼きをオリジナルブレンドのコーヒーとともに楽しむことができます。

写真提供:羅工房(天御八)

 

今回はそんな「天御八」と、そこで出会える新年向けの紙雑貨をご紹介します。

 

工房をリノベーションして誕生した、カフェ&クラフトショップ

千本通から西へ入ってすぐの静かな通りにあるのが「天御八」。市バス「千本中立売」で下車し、ゆっくり歩いて徒歩1〜3分ほどです。北野天満宮からは徒歩10分程度と、観光の合間にも立ち寄りやすいですよ。

「天御八」は同じく羅工房が運営する、清水寺参道の人気カフェ「天-TEN-」の2号店として、2020年に誕生しました。

 

羅工房の1階をリノベーションしてオープンし、2階には現在も工房があります。

黒くて丸い看板が目印

 

店名の「天御八」は、1号店「天-TEN-」に「おやつ」を意味する「御八」を組み合わせて生まれたもの。「天」は「最高にいいもの」という意味があり、「最高のおやつどきを届けたい」という思いが込められています。

 

かわいい紙雑貨に囲まれて、どら焼きを

店内に入るとまず目に飛び込んでくるのは、壁沿いにずらりと並ぶ色とりどりの紙雑貨。中央と窓際はカフェスペースになっており、買い物もお茶も楽しみやすい雰囲気です。

写真提供:羅工房(天御八)

 

道路に面した窓は波状になっており、外からの視線を気にせずゆったりとした時間を過ごすことができますよ。

天気のいい日は外にもテーブルが出され、オープンカフェのように過ごすこともできます。

カウンターのショーケースに並んだ「どら焼き」は、立ち上げ時のスタッフを中心に開発されたもの。生地は1枚ずつ手で焼き上げ、仕上げにはオリジナルの焼印が押されています。

贈答用に、オリジナルのギフトボックスでラッピングすることもできます

 

抹茶味には、老舗のお茶屋さんが手がける抹茶を使用。ほかにも「黒胡麻+こしあん」「レーズンバター」など、定番からひと味違うものまで約8種類が並びます。

 

コーヒーは、京都のスペシャルティコーヒー専門店「CIRCUS COFFEE(サーカスコーヒー)」と共同開発した、オリジナルブレンド。どの商品も、こだわりが詰まった本格的な一品です。

ドリップバッグも販売されています

 

ギャラリーのように並べられた紙雑貨は、すべて羅工房で作られているオリジナル製品。

とぼけた表情の張り子人形や、味のあるぽち袋まで、すべてが手仕事で作られています。

 

新年にお迎えしたい、紙雑貨たち

天御八でも特に人気なのが、干支の「型染めカレンダー」。20年近く作り続けられているロングセラーです。

型染めカレンダー 午 2026 2,420円(税込)

 

毎年デザインが異なるので、「このカレンダーと新年を迎える」というファンも多いのだそう。2026年版は、社長の中尾さんがデザインを担当されています。

12月は雪だるまともみの木など、現代的なモチーフを日本の伝統色を思わせる色使いで仕上げた、唯一無二のデザイン。

 

これらは日本の伝統的な染色技法である「型染め」で作られています。

 

模様を彫り抜いた型紙の上から、刷毛で染料を塗り重ねる作業を繰り返し、一つの絵が完成します。

 

カレンダー1枚1枚が、この工程を経て作られているというから驚きです。

店頭には型のサンプルも

 

続けて紹介したいのが、お正月に活躍する「型染めぽち袋」。2026年の干支・馬をモチーフとしたイラストがかわいらしく、こちらも型染めで一枚ずつ手摺りされています。

型染めぽち袋・午 各550円(税込)

 

和紙も手漉きで作られており、手に取ると伝わる温かみにほっとします。お年玉用にはもちろん、プチ封筒として普段づかいするのも良さそう。

 

新年のお飾りにぴったりの「干支玉」も人気。干支のモチーフをかたどった起き上がりこぼしです。

干支玉・午(起き上がりこぼし) 各1,320円(税込)

 

馬の全体を捉えた白と黒、顔をクローズアップした赤の3種類あります。手のひらに収まるほどのサイズなので、3つ並べて飾るのもかわいいですね。

 

ひとつずつ手描きしているため、表情はすべて少しずつ違います。お気に入りをお迎えしてみてはいかがでしょう。

 

手仕事の魅力を、これからも

羅工房は、社長の中尾さんが立ち上げた会社。前身の「羅シノワ」時代を含めると、今年で創立40周年を迎えます。

中尾さんの創作活動は陶芸からはじまり、布作品、そして張り子などの紙作品へと幅を広げ、現在の羅工房へと続いていきます。

 

一貫しているのは“手仕事”へのこだわり。紙雑貨はもちろん、一つ一つ手で焼き上げるどら焼き、オリジナルブレンドのコーヒー、それを注ぐ手作りのカップ。お店に並ぶすべてにその精神が宿っています。

顔コップ 各4,180円(税込)

 

ぽち袋や金封1枚に至るまで手作業で仕上げるのは、効率化とは真逆の大変な作業。さらにコロナ禍以降はデジタル化が進み、紙ものを手渡す機会も減り、決して楽な状況ではないといいます。

 

それでも手仕事の温かみをできる限り残していきたいと、今日も2階の工房で製作が続けられています。その姿勢に胸を打たれました。

社長の妻であり、作り手のひとりでもある中尾さん

 

かわいさに思わず手に取った起き上がりこぼしも、手作業で作られていると知ると、さらに愛おしさが増します。これからも羅工房とその手仕事が、残り続けて欲しいと思いました。

 

「天御八」はバス停「千本中立売」から徒歩1〜3分とアクセスしやすく、北野天満宮からも徒歩10分ほど。観光の途中に気軽に立ち寄れます。

営業日は都度、下記Instagramでお知らせされるので、ぜひチェックしてみてください。

https://www.instagram.com/lakobo_ten_insta/

どら焼きとコーヒーでひと息つくのもよし。お土産や自分へのご褒美を探すのもよし。手仕事の温かみに触れながら、ほっと一息つく時間を過ごしてみてはいかがでしょう。

Information
店舗・施設名 天御八(羅工房)
住所 京都市上京区西中筋町19-84
電話番号 050-3776-6644
営業時間 10:00〜18:00
営業日はInstagramにて要確認
交通 市バス「千本中立売」から徒歩1分
ホームページ https://www.kyoto-lakobo.com/

Writer伊賀朝代

アバター画像

Writer伊賀朝代

ライター。1歳と5歳の子どもたちと、本と紙ものに囲まれて暮らす日々。学生時代を過ごした京都が忘れられず、15年以上通い続けています。ZINEを独立系書店に置いてもらう傍ら、本屋をひらく準備中。
WEB:https://yo-yo.site

  • 公式LINE
  • 公式Facebook
  • 公式X
SCROLL TOP
pagetop