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老舗の京菓子司「亀屋良長」は、受け継いだ技に現代的なエッセンスを加え、和と洋の境界を越える新しいお菓子を生み出しています。2010年に誕生したパティシエ・藤田怜美さんとのコラボブランド「Satomi Fujita by KAMEYA YOSHINAGA」から、和と洋が溶け合う「餡之匣(あんのはこ)」をご紹介します。
初代店主が良質の水・醒ヶ井水を求めて、四条醒ヶ井に創業してから220年以上。
醒ヶ井水を材料の一つとし、知識や技術を受け継ぎながら、代表銘菓「烏羽玉(うばたま)」をはじめとした伝統的な京菓子を作り続けています。
歴史や伝統を守りながらも新しいことにチャレンジし続け、京都のテキスタイルデザインブランド「SOU・SOU」とのコラボ商品や、八代目当主・吉村良和さんの妻・由依子さんの京菓子ブランド「吉村和菓子店」も展開しています。
2010年には、伝統を活かしつつ、和洋の域を超えた「Satomi Fujita by KAMEYA YOSHINAGA」が誕生しました。
「Satomi Fujita by KAMEYA YOSHINAGA」は、パティシエの藤田怜美さんと亀屋良長のコラボブランドです。
フランスの二ツ星レストランでシェフパティシエとして働いていた藤田さんが、和菓子に感銘を受けたことがきっかけで、ご縁があり、亀屋良長で修行することになったそう。
和菓子では使わない素材、合わせない組み合わせなど、“洋菓子の発想”を大胆に取り入れ、和洋の枠に捉われないお菓子が生み出されました。この発想は亀屋良長でも取り入れられていて、和菓子の定義の幅を広げてくれています。
藤田さんが最初に手掛けた「まろん marron」(9個入1,458円)は、「鳥羽玉」の栗バージョンとして作られ、何と試作一発でできあがったというから驚き。
今回ご紹介する「餡之匣(あんのはこ)」(5個入り1,879円円)は、百貨店からの依頼がきっかけで、藤田さんが修行中に亀屋良長と一緒に考えられたそうです。
カステラのようなこちらは、絹のようななめらかさが特徴のお菓子です。
藤田さんが考えられた独自製法のスポンジ生地は、冷蔵しても固くなりません。冷蔵庫から出したばかりでも、スフレのようになめらか。ふわふわで、口の中で溶けていくかのようです。
プレーンときなこの2種類あり、それぞれ中にサンドされたクリームとスポンジ生地に違いがあります。
生地に白あんと蜂蜜シロップが入っていて、優しい甘さ。
クリームチーズ餡は、クリームチーズ独特の酸味がとってもさわやか。白あんの甘さを引き立てつつ、後味すっきりです。
そっと包装を外すと、きな粉の香ばしい香りが広がります。白あんときな粉が入った生地は、プレーンに比べると少し濃いめ。
サンドされたホワイトチョコレート入りのきな粉ガナッシュは、甘さ控えめです。ホワイトチョコレートときな粉が、こんなにも相性がいいなんて。
和の技と洋の感性が出会って生まれた「餡之匣」。ふわりと軽い口あたりと、やさしい餡の甘さが重なり合うその味わいに、思わず心までとろけそうになります。
老舗の新しい一面を感じられる、贈り物にも自分時間にもぴったりのお菓子です。
全て税込み価格です。
| 店舗・施設名 | Satomi Fujita by KAMEYA YOSHINAGA |
|---|---|
| 住所 | 京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19(亀屋良長本店内) |
| 電話番号 | 075-221-2005 |
| 営業時間 | 9:30~18:00 定休日:年中無休(1月1日〜3日を除く) |
| 交通 | 市バス「四条堀川」下車すぐ、阪急京都線「大宮駅」から徒歩5分 |
| ホームページ | https://kameya-yoshinaga.com/f/brand/satomifujita |
Writer小澤まみ
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Writer小澤まみ
読み手よし、書き手よし、世間よしの「三方よし」のライターになりたいと日々精進中。文房具、コーヒー、お花、神社、サッカー好きの1児の母。
書いて縁を結ぶ「京都書縁」で、日々ブログを書いています。
WEB:https://kyotoshoen.com/
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