- 2021/03/25
- 第24回 〝春分〟に「桜のぼた餅とこごみの酢醤油漬け」を
京都御苑近くの京町家カフェ「まつは」。西村めぐみさん、由香さん姉妹が営むこちらのお料理は、おいしいのはもちろん、ちょっぴり斬新な食材の組み合わせや盛り付けのお洒落さにも定評があります。今回も、そんなお店の味や雰囲気を楽しめるレシピを教えてもらいました。なお今回は、連載第19回めにして初めて、一気に4品を教わります…といっても、ご心配なく(笑)。いずれも材料、時間とも、そんなにかかりません。そういう点もまた魅力です。
おままごとみたいな可愛いお膳。小蕪を余すところなく、いただきます!
新年を迎えて初めての二十四節気・小寒。
めぐみさんは、「今回は〝小〟という文字が入っているのに合わせて、メイン食材に小蕪を選びました。おままごとみたいな雰囲気の差し向かいのお膳仕立てにし、小蕪を食べ尽くすという趣向です。一品一品がとても簡単なので、レシピを4つ入れちゃいました」と話します。実はカブは、葉っぱも茎も全て食べられるうえ、アクが少ない葉の部分は下ゆでしなくてもすぐお料理に使える便利な食材だとか。また、お正月の7日にいただく七草粥に使う〝春の七草〟のひとつ〝すずな〟なので、ちょうど家にあるという人もおられるかもしれませんね。余った部分を使って一品を作ることもできそうですし、定番のお漬け物や煮物など以外の新たなレパートリーに挑戦してみる、というのも良いのでは。
今年の〝小寒〟は1月5日
小寒は二十四節気の23番目、寒さがやや厳しくなってくる、いわゆる寒の入りに当たります。寒中見舞いを出すのもこの時期だそう。今年の小寒は1月5日、期間的には1月20日の〝大寒(だいかん)〟までを指します。
「例年、長野の実家で年末年始を楽しんだあと、『もう、仕事始めか』と感じるタイミングです。が、京都に戻ってくると、この辺りは住宅地ということもあって静かなお正月の雰囲気が残っており、清々しくていいなぁと改めて思います」と、めぐみさんが言えば、「皆さんと賑やかに新年のあいさつを交わしながら、15日に松飾りが外れるのが、少しさみしくなったりすることも」と由香さんが応じます。
そして、お二人から出た意見が、「なぜか一年のうちで、最も日本酒がおいしく感じられる…気がする(笑)」と、さすがの一致! 2021年もいい感じでスタートです。