- 2021/03/25
- 第24回 〝春分〟に「桜のぼた餅とこごみの酢醤油漬け」を
おいしいごはんやスイーツ、そしてさまざまなお酒が楽しめる京都の町家カフェ「まつは」。お店を営む西村めぐみさん・由香さん姉妹が提供するお料理は、〝普段のごはん〟にキラッと光るアイデアをちょい足しされているような感じ、が魅力です。
「これ、どうやって作るんですか?」と、いつも楽しく聞きながら取材している連載も14回目を迎えました。今回、紹介してもらった「小田巻(おだまき)蒸し」は、今のところお店では出していないそうですが、寒くなると恋しくなるメニュー。おやつに軽食にと、いろんな場面で好評だそう。そのまま食べてもおいしいけれど、キノコの餡かけにすると、これがまた、何とも絶品なのでした。ぜひ、お試しあれ!
冬が深まる前、寒さ慣らしの時季に温かいものを
「真冬になって体が寒さに慣れてきたら、コンディションが整えやすくなると思うんですが、冬が深まっていくこのタイミングに体を温めるものを、と思って」とめぐみさん。お子さんが、外遊びから帰ってきたら、びっくりするくらい芯から冷えているのに、温かい飲み物は意外に飲んでくれない、という発見もあったのだとか。うどんの入った茶わん蒸し、「小田巻蒸し」は、お子さんはもちろん大人にも喜ばれる、ほこほことお腹から温まる一品。
まつは姉妹の地元・長野県では見たことがなかったそうですが、「関西のお出汁の文化の賜物的なメニュー。うどんと茶碗蒸しが出合うなんてすごい!」と感動して以来、お気に入りだといいます。「京都の人たちが食べているのはもっと豪華なご馳走感覚の『小田巻蒸し』ですが、今回はかなり質素(笑)にしています」とも。そのぶん、思いついたら、すぐに作れる手軽さもうれしいですね。
今年の〝霜降〟は10月23日
霜降は、秋が一段と深まり、朝晩の冷え込みが厳しくなるころ。初霜の知らせが聞かれるのも大体この時期で、山は紅葉で彩られます。今年の霜降は10月23日で、期間的には11月7日の〝立冬(りっとう)〟までを指します。
「私は霜を踏むのが大好きで、鴨川に霜柱ができていないかな、って散歩中に探すこともあります」(めぐみさん)