- 2021/03/25
- 第24回 〝春分〟に「桜のぼた餅とこごみの酢醤油漬け」を
京都の御所南エリアにある「まつは」は、西村めぐみさん、由香さん姉妹が営む町家カフェです。こちらで提供される、心までほっこりとするようなごはんやスイーツにはファン多数。現在、お店はリニューアル工事中ですが、同店らしいアイデアとセンスが詰まったお料理を自宅で堪能できるレシピをお届けします。今回は、お気に入りの休憩スポットである鴨川の荒神口辺りへお出かけ。撮影する場所を決めたら、蜂蜜がほのかに香る自家製グレープフルーツソーダで一息入れてからスタート、というのもお二人らしくて微笑ましいのです。
「いつもだったら、今ごろはお盆に長野県に帰省して、京都に戻ってきたタイミングです」とめぐみさん。「そうそう、夏休みを終えて元気になっているころ。でも、数日しか経ってないのに、すでに長野の涼しさを懐かしく思い始めたりしてね~(笑)」と由香さんも応じます。今年は異例の夏。お二人も、遠出せずに過ごしたそう。
「今回は暑さにやや疲れて食欲もりもりじゃないときに、〝緑のパワー〟をもらえるお粥を用意しました。ふだんから好きで、よくお米のポタージュやアイスを作りますが、お腹が冷えないし、満足感もあり、お米っていい素材だなぁと思います」(めぐみさん)
とろーりとなめらか、スプーンでいただくおかゆは、なんと冷たいんです! この時期にぴったり。遅めの朝ごはんや、むしやしないにしても良さそうです。
今年の〝処暑〟は8月23日
処暑という文字は、〝夏が過ぎるころ〟との意味を表すそう。二十四節気では、立秋の次で、秋の二番目の節気。今年は8月23日で、期間的には9月7日の〝白露(はくろ)〟までを指します。朝夕には心地よい風が吹き、 どこからか虫の声が聞こえてくる…、「深緑のくすり粥」の見た目は、そんな涼やかさをもイメージしています。
「タデとミントというツワモノが入っているので、お子さま向きではないかも」と、めぐみさん。確かに、口に入れてしばらくすると、柑橘系の酸味、ミントのさわやかさ、タデのビリビリ感が重なってやってくる個性的なハーモニー。でも、それが堪能できるのは大人ならでは、というのも素敵に感じられます。