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京都のことを愛しすぎて、住んでしまった 女性カメラマンが “ほんまもんの京の舞台”を撮る!

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第四回【高台寺】百鬼夜行の最後はどうなる?!閻魔様も恋する地獄太夫がお出迎え!夏の2つの特別拝観

2018/07/05

 

みなさま、こんにちは!

 

オペラ「トスカ」や「NINAGAWA マクベス」などを手掛けた舞台美術家の妹尾河童さんが大好き!
河童さんの舞台装置が見たくて劇を観に行ったことのあるカメラマン佐々木です。
味のある絵が魅力の書籍「河童が覗いた」シリーズの中で栃木の山あげ祭の話を見て、街中で仮設舞台を組み上げて行う歌舞伎をいつか撮影しに行きたい…!と夢見ております。

 

妖怪の絵が入った提灯が境内のあちこちに!

 

 

さて今回はお寺で初のプロジェクションマッピングなど舞台装置で魅せる豊臣秀吉と北政所ねねの寺「高台寺」をご紹介いたします!

 

まず毎年、夏に行われる「百鬼夜行展」。

 

ねねの道や境内にはおばけ提灯が吊るされ、提灯を見て回ったり写真を撮るのも楽めます。

 

メインは高台寺所蔵の新旧2本の百鬼夜行絵巻と天才絵師・河鍋暁斎(かわなべ きょうさい)による「地獄太夫」!

 

「画鬼」と呼ばれた画家でもとは「狂斎」という漢字をつかっていた河鍋暁斎の貴重な絵を拝見できます。

 

今回の「地獄太夫」は『閻魔図』というタイトルで、生前の行いをみる浄瑠璃の鏡に写った太夫に恋をする場面が描かれています。

 

閻魔様の恋ー。

なんだか映画になりそうな題材です。

閻魔も恋する地獄太夫。百鬼夜行展の期間限定グッズのミニクリアファイルに紙を入れると地獄太夫の姿が消えます!

 

 

他に高台寺で拝見できる百鬼夜行は

江戸時代の土佐光信「百鬼夜行図」、もともと戸袋に描かれていた幕末の絵師・河鍋暁斎の「百鬼夜行屏風」、滋賀出身・京都在住・現代のイラストレーター田中陽一郎「高台寺百鬼夜行絵巻」。

 

この現代版「高台寺百鬼夜行絵巻」は高台寺開創400年に作成された絵巻で高台寺の釣り鐘や竹林、ねね様(北政所)の御所車などが鬼や妖怪になって徘徊する姿が描かれています。

絵巻の最後は朝日が昇り、僧侶の読経により鬼や妖怪が逃げ惑う、というストーリー。

「高台寺百鬼夜行絵巻」高台寺に関するモノが描かれており、絵巻の最後は僧侶の読経により悪さをしていた鬼や妖怪が退散!

 

 

なぜお寺で百鬼夜行?というと「夏だからお化け」なのではなく、高台寺のある東山はもともと京都三大埋葬地である鳥辺野。

 

あの世と行き来したという「小野篁冥土通いの井戸」のある六道珍皇寺や落語でも有名な幽霊子育て飴と不思議なお話しが残る土地です。
(厳密には高台寺の位置は鳥辺野に隣接する真葛々原)

 

秀吉の奇策のような百鬼夜行展が行われるようになったのはまずはお寺に足を運んで興味を持ってもらうということ。

 

百鬼夜行の絵は仏法の力で妖怪は退散し改心する…ということや 地獄・極楽図の意味は生前の行いにより死後の世界が異なる、という仏教の教えに触れる機会になっています。

 

「夏の夜間特別拝観」F4、1/60秒、ISO12800にて撮影。
ISOをあげるとザラザラになりますがそれも味方にして怖い感じを強調してみましょう。 現れては消える妖怪たちをとらえるのは難しいですが、ここはお寺。長時間占有せずみんなが楽しめるように撮影するのもまた学びです。

 

 

さらに8月には「夏の夜間特別拝観」も行われます!

秀吉公の祥月命日(8/18)まで行う夏のライトアップは百鬼夜行が方丈前庭「波心庭」に出現!

 

かっこいいデジタルミュージックに引き寄せられて廊下を進んでいくと…

暗闇の中にゆらゆらと怪しげな3Dプロジェクションマッピングによる演出でユーモラスな妖怪たちや巨大な閻魔様が高台寺のお庭に現れます。

 

期間限定の「百鬼夜行ご朱印」は特性半紙に百鬼夜行の鬼がプリントされ、慈悲の「慈」が書かれた御朱印ガールにもオススメの特別御朱印です!!

 

百鬼夜行について2012年に高台寺と圓徳院で展覧会「妖怪絵師 ―葛城トオルの世界」をした妖怪の子孫で僧侶、妖怪堂の店主・葛城トオルさんにインタビューしました。

 

「妖怪はニーズがあって、人が生み出したものなのです。」

 

「『百鬼夜行』は平安時代に観光で賑わった京都の人がお金ができたので新しい道具を買い、古い道具を都の周辺に棄ててゴミの山ができたため、物を大切に、ということを伝えています。」

 

こんなことを踏まえたうえで百鬼夜行を見るとまた違ったモノノケを感じます。

 

シャッタースピードを遅くした方が明るく撮影できますが、妖怪たちは動くのでISOで調整しておいて、良い位置に来た時にシャッターを切ります。

 

 

年間を通して見所満載の高台寺。

 

1月1日11時からは経典をパラパラとかっこよくめくり600巻の転読を行う「大般若祈祷会」、7月7日、8日は七夕茶会、10月6日は太夫道中の見られる北政所茶会と外せないイベントはありますが…

中でも3月に行われる「京都東山花灯路」では見ると幸せになれるという金の人力車に乗った狐の嫁入りはオススメです!!!

 

毎日19時と20時に知恩院を出発する狐の嫁入りは知恩院三門→円山公園→ねねの道→春光院→高台寺天満宮→高台寺にチリリリリン…と妖しい鈴の音を響かせて行列がやってきます。

 

高台寺天満宮では人力車を降りてお参りする姿も見られます。

 

桜の時期と紅葉の時期は拝観券を入手する時点で大混雑ですが夏は比較的空いており、ゆったりと拝観することが可能です。

 

混んでいるときには高台寺のそばにある北政所ねねが晩年の19年間を過ごした圓徳院で高台寺との特別拝観がセットになった共通割引拝観券を入手するのがオススメです。

昼間でも共通割引拝観券は入手可能!
やはり秀吉とねね様は永遠のペア!
夕食時や暗闇の中、妖怪たちがしっかりと見える夜遅い時間は比較的空いており、ねらい目です!

 

春と秋の混雑時には是非、高台寺と圓徳院とセットで御観覧ください。

(さらにオススメの掌美術館でも共通割引拝観券をGETできます!)

 

ただし再入場はできないため、滞在時間を決めてから入場してくださいね。

 

「春の夜間特別拝観」にて満開の桜と3Dプロジェクションマッピングを撮影

 

季節に限らず、ねねの道から石塀小路や花見小路で京都らしい風情にひたったり、二年坂、三年坂を通って清水寺までのお土産物屋さんを楽しんだりも出来る東山。

その中心に位置し、季節を問わず魅力満載の高台寺。

 

「秋の夜間特別拝観」水鏡が美しい臥龍池で紅葉を満喫

 

 

着物を着て歩けば、京都を舞台にその日は主役になれますよ。

 

戯曲 毛皮のマリー「人生は、どうせ一幕のお芝居なんだから。あたしは、その中でできるだけいい役を演じたいの。芝居の装置はこの世の中全部(後略)」!

 

夏の京都にぜひおこしやす。

 

model : huang_feng_li

 

自販機や電柱の灯りがある場所でISOをあげて撮るとストロボがなくてもソフトボックスを使ったような自然な写真になります。
たくさんの機材を持って撮影するのではなく、ある環境を生かして何が出来るか考えるのも重要です。

 

 

2018年(平成30年)行事予定

7月7日~8日 七夕会、七夕茶会、七夕会夜間拝観

8月3日~18日 夕涼み 浴衣の茶会

9月7日~23日 秋の夜の観月茶会

10月6日 北政所茶会 (太夫道中)

10月19日~12月9日(予定)秋の特別展 秋の夜間特別拝観

12月1~2日 鬼瓦席(濃茶席)

12月15日~1月15日 大般若飾り

12月31日 除夜の鐘

 

 

2019年(平成10年)行事予定

1月1日 大般若祈祷会

1月11日~3月3日 夜咄の茶会

2月1日~28日 涅槃展

2月3日 節分

2月下旬~3月初旬 涅槃まつり

3月8日~17日(予定) 狐の嫁入り

3月8日~5月6日(予定)春の特別展 春の夜間特別拝観

 

雪の高台寺も美しい!時期を変えて何度も訪れたい。

スポット情報

店舗名 高台寺 百鬼夜行展
住所 京都市東山区高台寺下河原町526番地
電話番号 高台寺 075-561-9966
営業時間 2018/7/15(日)〜8/31(金) 9:00〜18:00受付終了(18:30閉門)
交通 阪急「河原町駅」・京阪「祇園四条駅」から市バス207系統「東山安井」下車、東へ徒歩5分
JR・近鉄「京都駅」から市バス206(東山廻り)系統「東山安井」下車、東へ徒歩5分
JR・近鉄「京都駅」からタクシーで約15分
駐車場 あり(乗用車150台 バスは隣接駐車場に10台)※お車での拝観は交通渋滞を招くためご遠慮ください。
料金 拝観料(高台寺と高台寺掌美術館) *高台寺掌美術館を含む。大人600円、中高生250円、団体(30名以上)500円3ヵ所共通割引拝観券(高台寺、高台寺掌美術館、圓徳院) 900円

地図

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ライター紹介

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佐々木美佳(ayse 愛謝 アイシェ)

ライター:佐々木美佳(ayse 愛謝 アイシェ)

舞台芸術を愛する元・ロックギタリスト。 中国在住時の「中国大連生活・観光旅行ニュース」ブログが人気となり、帰国後はカメラマンに。 京都の祭事や四季のうつろいを中心に「地球散歩の旅」満喫中。

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