グルメ・お土産

2026.04.29

ようこそおおきに。ライター椿屋です。

みなさん、京都お好きですか? 鉄板焼き、お好きですか?

 

現在、関西で絶賛☆撮影中の映画『国境』が異例の記者会見を行うと聞きつけ、あべのハルカスまで行ってまいりました。受付で頂いた資料の中には、関西各地のロケ地一覧が! すぐさま京都を探すわたくし。そこで目に留まったのは、我が家からほど近いお好み焼き・鉄板焼き「元祖よっちゃん」の紫の看板でございました。

こちらは、井筒和幸監督が『パッチギ!』(2005年/シネカノン)撮影中に足繁く通ったことでも知られる東九条の有名店。当時、店を切り盛りしていたオモニは、映画スタッフから大量の夜食を頼まれて60人分の焼きそばを現場に届けたり、ロケハンのヒントになるような昔の周辺の風景について語ったり。

実は、同店は10年前に麻布十番へ進出。本場の九条ねぎをたっぷり使った「ねぎ焼き」を筆頭に、下町の味を提供されています。現在の京都の店舗は、撮影当時からは少し場所を変えて、店名の由来でもある娘の淑恵(よしえ)さんが守ってはります。

(c)2027 K2 Pictures

 

記者会見では撮影についての質問が飛び交うなか、「元祖よっちゃん」を再びロケ地に選んだ理由を訊いたところ――。

 

「大阪のヤクザ者(伊藤英明)と父親が土建屋さんの息子(染谷将太)というふたりが、追い詰められるなかで、これからどうしょああしょと相談をするシーンをよっちゃんで撮りました。これから国境越えて乗り込んでいくいう話を、喫茶店では出来へんでしょ。いつも通ってるような、ちょっとした小汚い言うかね(会場笑)、馴染のあるえぇかんじのお好み焼き屋がね、そういう魂胆話には似合うと思ってね」

「せやけどね、鉄板のあるテーブルに座って対面でするような話でもないし。細かい話になるけど、カウンターのこう、Lになってる角っこでね、斜に構えるかんじで。焼きながらするような話ちゃうから、ねぎ焼きかなんかをちょっとつまみながら、分かってんのかコラ、言うような会話なんですよ。ほんまに行くんですか、とか言うてるのに、ねぎ食う暇もないしね(会場笑)。店の人も、聞いてるような聞かんような体でね、離れたところでごちゃごちゃしとるわけです。そういう環境って、もうお好み焼き屋しかない。でも、大阪でなかなかええ店がなかった。そこで、京都のよっちゃんがあったわ!と、思い出したいうわけです」

写真は、監督がお気に入りの鉄板焼「すじ焼」750円。たっぷりのねぎがアクセントに! ちなみに、一番人気の「パッチギスペシャル(モダンアベック焼)」は、ホソ・すじ・油カス・生卵・生ねぎが入って1500円

 

ちなみに、監督の必食メニューを伺ったところ、「すじねぎよ、すじねぎじゃないの?」とのお答え。そこへすかさず、染谷さんが「パッチギスペシャルってありましたよ?」と助け船を出したところ、「え? パッチギスペシャル? どうでもえぇよ」と、井筒節が炸裂。集った記者たちの笑いをさらった監督でございました。

 

オール関西ロケで、「ぶっ飛んだ映画、つくります」

作家・黒川博行氏の傑作“疫病神シリーズ”のひとつ『国境』は、数ある黒川作品の中でも映像化は不可能と言われてきた名作。大阪のヤクザ・桑原(伊藤英明)と、建設コンサルタント・二宮(染谷将太)の対照的なコンビが騙された金を取り戻すため、北朝鮮へと高跳びした詐欺師を追うノワールアクションです。

(c)2027 K2 Pictures

 

2月下旬より関西各地で撮影されてきた同作も、クランクアップまであとわずか。

「娯楽映画をつくりたかった」という監督の言葉を受けて、伊藤さんと染谷さんは「撮影が楽しくてしょうがない」と何度も口を揃えておっしゃっていたのが印象的でございました。

「現場の熱量が大きく、シーンごとに粘りがある」と、原作者の黒川さんも此度の映像化に大いに納得されているご様子。「“疫病神シリーズ”は何度か映画やドラマにしてもらいましたが、『国境』はスケールが大きく、予算的にも難しいのではと思っていました。今回のお話があったときも、実現するのは思っていませんでしたから、完成した映画をこの目で観るのが楽しみで仕方ありません」と、期待を寄せておられました。

原作者お墨付きの映画化、2027年の劇場公開がいまから待ち遠しい限りでございます。

(c)2027 K2 Pictures

 

作品情報

タイトル 『国境』

監督:井筒和幸

原作:黒川博行『国境』(文春文庫)

出演:伊藤英明、染谷将太、ほか

公式サイト https://k2pic.com/film/border/

Information
店舗・施設名 元祖よっちゃん
住所 京都市南区東九条柳下町54-2 マンション大和1-D
電話番号 075-661-3545
営業時間 17:00~23:00/木曜定休
交通 市バス河原町十条より徒歩1分、地下鉄十条駅より徒歩7分、京阪鳥羽街道駅より徒歩10分、JR東福寺駅より徒歩15分、近鉄十条駅より徒歩15分

Writer椿屋 山田涼子

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Writer椿屋 山田涼子

京都拠点の映画ライター、グルメライター。合言葉は「映画はひとりで、劇場で」。試写とは別に、年間200本以上の作品を映画館で観るシネマ好き。加えて、原作となる漫画や小説、テレビドラマや深夜アニメまでをも網羅する。最近Netflixにまで手を出してしまい、1日24時間では到底足りないと思っている。
X:@tsubakiyagekijo

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