- 2021/03/25
- 第24回 〝春分〟に「桜のぼた餅とこごみの酢醤油漬け」を
菊酒には浅めの盃を合わせて
菊酒に使う日本酒は、好みのもので良く、甘口・辛口、いずれでもOK。まつは姉妹は、「滋賀県のお酒がとても好き」ということで、この日は、高島市「福井弥平商店」の「萩乃露」をチョイス。
お酒を注いだ盃は、陶芸家・渡辺大輔さんの作品。めぐみさんは、「今回、持ってきたのは、おそらく豆皿だと思うのですが、盃代わりに使いました。菊酒には深さのある盃より、浅いものがいいと思ったので。渡辺さんの作品は、〝寿〟という文字をあしらったおめでたい文様ですが、それえを前面に押し出してなくてさりげない、奥ゆかしいところが好きです」と話します。
器として使った陶板は、信楽や備前などの窯から出たものと聞いているそう。「割れ目の走ったところを金の漆で埋めてあって、とても表情があって気に入っています。今日は、地面に置きましたが、テーブルや畳の上で使っても、きりっと決まります」とのこと。
そうそう、百合根餡の説明をしてもらっているとき、めぐみさんが、「あ~っ! 蒸したユリネに百合根餡をかけたら、ビジュアルが菊の被綿みたいなのでは…。やってみます!!」と、楽しそうに話されていました。もしかしたら、これ、名作誕生の瞬間に立ち会ったのかも(笑) ともあれ、こうしたひらめきが、まつはレシピの魅力です。
▲徳利を置く台として使用した陶板
▲「お酒が入っていなくても、この器って美味しそうに見えるんです」とめぐみさん
▲まるで、森の中で何かの儀式が始まるような雰囲気…(笑)。準備中のひとこま
▲撮影終了後。「ああ、美味しい」との、心からの声がもれていました
―次回は〝秋分(しゅうぶん)〟をイメージしたお料理のレシピをお届けします