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【京都・亀岡】光秀殿に想いを馳せてゆかりの地を初夏逍遙

2019/06/01

歴史と自然が調和する美しい霧のまち

 

「京の奥座敷」とも呼ばれる湯の花温泉、トロッコ列車、保津川下り(創業400年!日本最古)などで知られる観光地・亀岡。光秀ゆかりの城下町を残し、四季折々の花々や京野菜など豊かな自然にも恵まれたまちですが、晩秋から初春に見られる幻想的な雲海も、注目を集めています。さらには、特産品である天然砥石とチョロギの魅力を発信するテーマ館や京都スタジアム(仮称)といった新施設も生まれ、来年の大河を控えて、亀岡はいまとってもアツいのです!

 

そんな亀岡、日本の原風景が残っていることから、ロケ地としても有名でして。

街道に佇む鎮守の森や祠、渡しのシーンに使われる宇津根橋や保津橋、亀山城の城門が移築されている桂林寺をはじめとする社寺、武家屋敷「へき亭」など、とくに時代劇ファンにはお馴染みのスポットが点在しているのです。作品でいえば、古くは水戸黄門や暴れん坊将軍、座頭市シリーズ、映画『隠し剣 鬼の爪』『クイール』などなど。その他、保津峡の岩場や湯の花温泉は、サスペンスドラマにも多数登場し、洋風の市交流会館は病院や学校に早変わりします。

それら魅力的な場所の中でも、わたくしお勧めなのが、関西有数の事業家・田中源太郎氏の旧邸宅邸「楽々荘」でございます。

 

はい、ここでちょっとお勉強!

田中源太郎氏は山陰本線の生みの親。事業で成功したのち、京都鉄道株式会社を設立し、明治30(1897)年に京都二条嵯峨間、保津峡での難工事を乗り越えて、明治32(1899)年には園部まで全線を開通されて、京都と口丹波を鉄道で結びつるという偉業を成し遂げた御仁です。鉄道が通ることで地域の発展に貢献し、京都の近代化に情熱を注いだのです。国有化された京都鉄道が山陰本線付設の先駆けとなり、平成元(1989)年の複線化に伴う廃線後は現在のトロッコ列車が走っています。

彼の住まいだった650坪の名庭を望むお屋敷は、和洋折衷の趣ある明治時代の建物。書院造りの和館と煉瓦造りの洋館、玄関の3棟が国の登録有形文化財に指定されています。

はい、こちら!

現在は、「がんこ」が入っていて、素敵な空間で手頃な価格のお料理がいただけます。以前は有名イタリアンがあり、夏にはビアガーデンも営業していたのです。ここは、とにかくお庭がすてき☆

 

保津峡の絶景に見立てた池泉回遊式のすり鉢状庭園は、七代目小川治兵衛作で京都府登録文化財(名勝)。

庭園内には、亀山城から移設した豊臣紋入りの春日燈籠や鉄製井筒などがあり、樹齢360年にもなる松、樹齢200年を数える唐獅子仕立ての石榴など、見どころ盛りだくさん! 池にかかる橋には、亀松・鶴松と名付けられた立派な松の木。春には、ソメイヨシノやオオシマザクラが咲き誇ります。

 

食事と一緒に和みの景色も愉しめるのも、よろしいですねぇ。

 

食事後には自由にお庭の散策もできちゃいます!

 

お座敷の隣には英国技師によって建設されたコロニアル様式の洋館が佇み、不思議と和の空間に馴染んでいて、その調和こそが和みの空間を演出しているのかもしれません。

亀岡を訪れる際には、ぜひその美しさを間近で体感してくださいませ。大河の影響で賑やかになる前が狙い目ですよ!!!

 

▲若いエキスを求めて、ちょっと近寄らせてもらっちゃいました。あ~お肌が潤うわ~~~

スポット情報

店舗・施設名 亀岡
住所 京都府亀岡市
交通 JR亀岡駅付近
ホームページ http://www.kameoka.info/

地図

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ライター紹介

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ライター:椿屋 山田涼子

京都拠点の映画ライター、グルメライター。合言葉は「映画はひとりで、劇場で」。試写とは別に、年間200本以上の作品を映画館で観るシネマ好き。加えて、原作となる漫画や小説、テレビドラマや深夜アニメまでをも網羅する。最近Netflixにまで手を出してしまい、1日24時間では到底足りないと思っている。

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