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京都のことを愛しすぎて、住んでしまった 女性カメラマンが “ほんまもんの京の舞台”を撮る!

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第六回 【城南宮〜曲水の宴〜】雅な平安時代の歌会

2018/10/24

 

みなさま こんにちは!舞台大好きカメラマンの佐々木です。

先日、念願の白石加代子さんの「百物語」の舞台を観覧してきました!

 

オープニングトークでは振袖を着て「なぜ笑っているの?」とおっしゃったときは会場中が笑いに包まれ和やかな雰囲気に(振袖は若い娘が着るため)。

 

私の中で白石さんは寺山修司作「身毒丸」で藤原竜也さんの母役、「電話帳を読んでも怖い」といわれているイメージだったのですが何かベテラン女優の安定感からか「日本昔話」でも観ているような感覚の舞台でした。

 

やっぱり舞台っておもしろいですね。

 

 

人気の行事のため観覧者が入らないように全体構図を撮るのは至難の業。

全体が見える場所を撮ると座席の後ろにある通路の最前列確保が必要。
アップの写真は望遠レンズ必須。座席から撮る場合は周りの迷惑にならない程度に腕をあげて撮影を試みます。

 

京都検定でも出題されるほどの人気!「曲水の宴」

曲水の宴(きょくすいのうたげ/えん)は中国から伝わってきた宴の様式で、
小川の流れる庭で盃を流し、自分の前を通り過ぎる前に歌をしたためるという風流な歌会です。
日本では宮廷の儀式としてや貴族の邸宅で行っていたのだとか。
現在、京都では上賀茂神社(賀茂曲水宴)や北野天満宮でも行われておりますが
今回は大人気の毎年4月29日(昭和の日)と11月3日(文化の日)に行われる城南宮の「曲水の宴をご紹介いたします!

 

巫女さんが羽觴(うしょう/鴛鴦おしどりの形の盃台)に載せた盃を流したり、職人が庭の手入れをしている時に試し撮りをして構図を考えたりします。

 

行事が始まるのは午後からですが城南宮ではとても人気の行事で11時ごろから場所取りが始まります。
午前中は歌人たちが平服でリハーサルを行い、午後になり行事の始まる前には琴の調べが流れ始めます。

いよいよ行事がスタートの時間になると本殿から雅楽の音とともに狩衣の装束を着た男性5名と、小袿(こうちき)の女性2名の歌人たちが神苑内にある平安の庭に入場します。
全員が平安の庭に揃うと歌題が発表され、歌人たちは遣水(やりみず/小川)のほとりにしずしずと移動。
お神酒の入った盃が自分の席を通り過ぎる前までに歌を考えます。

歌題の発表 人物は目にピントを合わせて撮影。両目が見える場合は近い方の目にピントを合わせます。

 

次に白拍子の舞。

白拍子は公家の私服である水干(すいかん)を身にまとい、立烏帽子(たてえぼし)に帯刀という男装で舞います。
有名な白拍子は源義経の愛した静御前や後鳥羽院が寵愛した亀菊、平清盛から愛された祇王など。
白拍子とは元はリズムの名前。

のちに歌舞をする人をさす言葉となり曲舞(くせまい)や能などにも影響を与えたといわれておりますが
室町期には途絶えているため、なぜ男装なのかやどんな旋律で歌を歌ったのかは謎に包まれています。

 

女性の撮影ではお顔が美しく見える角度や表情、しぐさを狙って撮影。

顔に直射日光が当たる場合はなるべく陰になる瞬間を狙ったほうが美しく見えます。
七人の歌人が歌をしたため、お酒を飲み終わると水干姿の童が短冊を集めます。
和歌に神職が節をつけて朗詠し、歌は神様に奉納されます。

城南宮では神職が和歌の朗詠を行います。

 

動きのある舞は次の動作を想像しながら連写で撮影。1/125ssくらいから試して遅ければ軌道が残る動きのある写真、早くすれば止まった写真になります。
 

>続いては、謎に包まれた「白拍子」にインタビュー!

 

スポット情報

店舗・施設名 城南宮楽水苑
住所 京都市伏見区中島鳥羽離宮町7
電話番号 城南宮 075-623-0846
営業時間 2018/11/3(土・祝) 14:00〜
交通 地下鉄・近鉄
「竹田駅」4番出口より、市バス「城南宮東口」下車
阪急車
「烏丸駅」より、地下鉄乗り換え「竹田駅」下車
「大宮駅」より、市バス18系統「城南宮道」下車
京阪
「中書島駅」より、市バス19系統「城南宮」下車、または
市バス南3系統、京阪バス6、京阪シティバス24・24Aにて「城南宮東口」下車
駐車場 あり(乗用車200台、バス20台)
料金 境内無料
ホームページ https://www.digistyle-kyoto.com/archives/event/196

地図

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ライター紹介

京都のことを愛しすぎて、住んでしまった 女性カメラマンが “ほんまもんの京の舞台”を撮る!一覧

ライター:佐々木美佳(ayse 愛謝 アイシェ)

舞台芸術を愛する元・ロックギタリスト。 中国在住時の「中国大連生活・観光旅行ニュース」ブログが人気となり、帰国後はカメラマンに。 京都の祭事や四季のうつろいを中心に「地球散歩の旅」満喫中。

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