2015年11月、京都のパン激戦区にオープンしたブーランジェリー「fiveran」。
こちらはとってもスタイリッシュ!
庶民派な空間に馴染む私にとって実は、やや敷居が高めのパン屋さんでした。いわば、初めて舞踏会を訪れたシンデレラがお城の調度に気後れしてしまうような…(言い過ぎ?笑)。
とはいえ、それは憧れの裏返し。そんなお店に潜入できることは幸せです。では、行ってみましょう!!
コンセプトは「国産小麦を使い、翌日でもしっとりとおいしく食べられるパンです」と、シェフの東原寛幸さん。
同店の母体は「ブランドブラン」という会社で、社長や副社長、責任者である東原さんら、立ち上げに関わった人間が5人いたので、〝5人で走る〟という意味で〝ファイブラン〟との店名なのだとか。
店内には、ハード系・ソフト系、合わせて約80種のパンが並びます。
「当店では、小麦のほかも、安心安全な食材を使うことを心がけています。副材料も既製品は基本的に使わず、当店で作っています」(東原さん)
もちろん、定番のサンドイッチ「ニーソワーズ」(ハーフ・260円)も例外ではありません。
東原さんいわく「ニース風サラダをサンドイッチに落とし込んだもの」で、たっぷりのレタス、トマト、ゆで玉子のサラダ、ポテト、アンチョビ、ツナ、オリーブがバランスよくパンにはさまれています。ツナも生のマグロをマリネ、ハーブやケイパーなどで味を調えた自家製です。
調味料は、ディジョンマスタードを使った自家製マヨネーズやオリーブオイルを少し。
〝自家製〟にこだわる理由は、「安心安全をうたう以上、できるだけ自分たちの手で作りたい」ということと、もうひとつ「味の調整ができる」点も大きいのだとか。
「ニーソワーズ」に使われるのは塩パンの生地を使ったサンドイッチ専用の食パンで、店頭での販売はしていないもの。バター控えめで淡白なため、中の具材を薄味に仕上げても引き立つのだといいます。
「和食って、こってりとした肉料理なんかは出なくて、はじめは物足りないように感じますが、食後には満足感があるでしょう? そんなふうになったらいいな、って思うんです」と東原さんは話します。
なるほど!
パンも具材も、そのものをしっかり味わえるようにするには、双方をあえての薄味で、という手法もあるんですね!!
修行探訪19軒目から得た学び。
「素材の味を引き立てる〝和食〟のイメージで」
>~店内でイートインも可能です~