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希少種を守り、生物多様性を未来へつなぐために、植物園と動物園がそれぞれの専門性を持ち寄る――。
京都市左京区にある武田薬品工業株式会社 京都薬用植物園と天王寺動物園で、国内初となる相互展示が始まりました。
2026年9月9日から展示されているのは、希少な植物とニホンコウノトリの羽根です。施設の垣根を越えた連携には、どのような意義があるのでしょうか。
展示や関連イベントを通して私たちが学べることとあわせてご紹介します。
両施設の「いきもの共生エリア」での相互展示
京都薬用植物園と天王寺動物園は、これまでもそれぞれの施設で、希少種や生物多様性を守り、その大切さを伝える活動を続けてきました。今回の相互展示は、両施設がともに環境省の「認定希少種保全動植物園等制度」の認定を受けていることから実現しました。
「認定希少種保全動植物園等制度」は、希少ないきものを守る取り組みを進める植物園や動物園、水族館などを、環境大臣が認定する制度です。認定施設同士が連携しやすくなることで、希少種を生息地の外で守り、未来へつなぐ活動の広がりが期待されています。
また、国内に生息・生育する絶滅のおそれのある野生生物のうち、種の保存法に基づいて国が指定した種を「国内希少野生動植物種」といいます。
植物園と動物園という異なる分野の認定施設が力を合わせ、制度の対象となる国内希少野生動植物種などを互いに譲渡・展示するのは、国内で初めてのことです。
希少種を守っていくには、それぞれの施設での活動に加え、専門的な知識や経験を分かち合い、取り組みの輪を広げることも大切です。今回の相互展示からは、施設の垣根を越えて連携することの意義が伝わってきます。
▼「認定希少種保全動植物園等制度」について
https://www.env.go.jp/nature/kisho/doushokubutsuen.html
▼「国内希少野生動植物種一覧」について
https://www.env.go.jp/nature/kisho/domestic/list.html
まず、京都薬用植物園から天王寺動物園へ譲渡されたのは、タイヨウフウトウカズラ、カワミドリ、フジバカマの3種です。なかでもタイヨウフウトウカズラは、種の保存法に基づく「国内希少野生動植物種」に指定されている貴重な植物。京都薬用植物園では京都大学と連携して増殖に取り組んでおり、今回、増殖に成功した株のうち2株が天王寺動物園へ譲渡されました。
カワミドリは大阪府と京都府のレッドリストに、フジバカマは環境省のレッドリストに掲載されています。地域で減少している植物と、全国的な視点で保全が必要とされる植物をあわせて紹介することで、希少種の保全が身近な地域の自然とも深く関わっていることを伝えています。
天王寺動物園での展示
一方、天王寺動物園から京都薬用植物園へ提供されたのは、同園で飼育されているニホンコウノトリの羽根です。
京都薬用植物園での展示
ニホンコウノトリも、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種に指定されています。日本では駆除や農薬などの影響で数を減らし、1971年に野生下で絶滅しました。その後、1985年にソビエト連邦から譲り受けた幼鳥の飼育・繁殖が進められ、2005年から放鳥がスタート。現在では、野生個体数が700羽を超えるまでに回復しています。
ニホンコウノトリが暮らすのは、河川や湿原、水田などの浅い水域や湿地。ザリガニなどの甲殻類、カエル、魚類、昆虫類を食べて生きています。多様ないきものが暮らせる豊かな自然環境を必要とするため、ニホンコウノトリを守ることは、その生息環境に暮らす多くのいきものを守ることにもつながります。
天王寺動物園のニホンコウノトリ
今回受け入れた植物や羽根は、両施設の「いきもの共生エリア」で見ることができます。植物園では動物に関する資料を、動物園では植物を紹介。双方の視点に触れられるのも、この取り組みならではです。希少種の特徴や減少の背景、保全活動を知ることで、生物多様性が私たちの暮らしや身近な自然につながるテーマだと気づかされます。
植物と動物が自然の中で支え合う姿に目を向けることは、希少種や生物多様性について自分にできることを考える第一歩にもなりそうです。
11月に開催される見学研修会では、京都薬用植物園の「いきもの共生エリア」で、ニホンコウノトリの展示を実際に見ることができます。普段は一般公開されていない園内で、同園が進める希少種保全や生物多様性に関する活動の一端に触れられる貴重な機会です。参加を希望する方は、下記からお申し込みください。
・11月の見学研修会 開催日時
2026年11月28日(土)、29日(日)
午前の部:9:30~11:45(受付時間:9:30~10:15)
午後の部:13:30~15:45(受付時間:13:30~14:15)
※雨天決行
▼申込はこちら
https://forms.office.com/e/u50n7s0LTa
申し込み受付期間:2026年9月15日(火)~10月26日(月)
▼11月の見学研修会の詳細はこちら
https://www.digistyle-kyoto.com/magazine/61801
※研修予定エリアに「生きもの共生エリア」が追加になりました。
2026年10月25日(日)には、天王寺動物園で両施設のスタッフによる展示解説が行われます。
相互展示の背景や両施設が進める希少種の保全活動について、スタッフの言葉から学べる機会です。展示を見るだけでなく、取り組みの意義をより深く理解する場となりそうです。
展示解説
開催日:2026年10月25日(日)
会場:天王寺動物園
内容:相互展示と両施設の保全活動についての解説
※開催時間、参加方法、集合場所などの詳細は、天王寺動物園の公式案内をご確認ください。
※雨天順延
武田薬品工業株式会社が運営する京都薬用植物園は、絶滅危惧種を含む約3,100種の植物を保有する広大な植物園です。園内には、薬用・有用樹木を集めた樹木園をはじめ、漢方処方園、温室、中央標本園、香辛料園、民間薬園、ツバキ園、いきもの共生エリアなど、テーマごとに多彩な植物が展示されています。
希少種や生物多様性を守る活動を、まずは知ること。そして、身近な自然とのつながりに気づくこと。
今回の相互展示や関連イベントは、京都薬用植物園や天王寺動物園の取り組みの一端に触れながら、生物多様性を自分ごととして考える機会を与えてくれます。気になる方は、足を運んでみてはいかがでしょうか。
| 店舗・施設名 | 武田薬品工業株式会社 京都薬用植物園 |
|---|---|
| 住所 | 〒606-8134 京都市左京区一乗寺竹ノ内町11番地 |
| 電話番号 | 075-781-6111 |
| 交通 | 京都駅から地下鉄でお越しの方 ・京都駅から京都市営地下鉄烏丸線に乗り換え、松ヶ崎駅下車(タクシーで10分、タクシー乗り場なし) ・京都駅から京都市営地下鉄烏丸線に乗り換え、国際会館駅下車(タクシーで13分、タクシー乗り場あり) ・京都駅から京都市営地下鉄烏丸線に乗り換え、国際会館駅下車、京都市バス5系統に乗り換え、一乗寺清水町で下車(徒歩15分) 京都駅からバスでお越しの方 ・京都駅から京都市バス5系統に乗り換え、一乗寺清水町で下車(徒歩15分) 京阪電車・京阪本線でお越しの方 ・京阪電車終点 出町柳駅下車(タクシーで15分) ・京阪電車終点 出町柳駅から叡山電車に乗り換え、修学院駅下車(徒歩20分) ・京阪電車 三条駅から京都市バス5系統に乗り換え、一乗寺清水町で下車(徒歩15分) |
| 駐車場 | ご利用には事前予約が必要となりますので、お申し込みの際に利用台数をご記入ください。駐車可能台数には限りがあるため、ご希望に添えない場合があります。見学研修会の時間帯以外の駐車はできませんので、あらかじめご了承ください。※周辺道路が狭く、混雑が予想されるため、公共交通機関でのご来園をおすすめします |
| 料金 | 無料 |
| お問合せ先 | 武田薬品工業株式会社 京都薬用植物園 E-Mail garden.takeda@takeda.com ▮定員・申し込み方法 11月の見学研修会は事前申込制・抽選制です。以下の申込フォームから希望日程を選んでお申し込みください。 https://forms.office.com/e/u50n7s0LTa 定員:午前200名、午後200名 申し込み受付期間:9月15日(火)~10月26日(月) ▼LINE公式アカウントの登録はこちら 見学研修会・イベント情報が届きます! https://lin.ee/G8APCL9 |
| ホームページ | https://www.takeda.com/jp/about/local-locations/botanical-garden/ |
Writerデジスタイル京都スタッフ
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Writerデジスタイル京都スタッフ
タカラサプライコミュニケーションズではたらく京都大好きメンバー。 定番から穴場まで、幅広いKYOTOの情報をお届けします!
X:@digistylekyoto
Facebook:https://www.facebook.com/digistylekyoto/
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