MAGAZINE
INDEX
卒業シーズンが近づき、手紙を書く機会が増える頃ですね。
今回はそんな季節にぴったりな、かわいい作家ものの便箋やメモが揃う「cozyca products shop HIRAETH(コジカプロダクツショップ ヒライス)」(以下、ヒライス)を訪ねました。
ヒライスは、京都の老舗文具メーカー・表現社の直営店。作家とのコラボレーションブランド「cozyca products」(以下、コジカプロダクツ)のアイテムがすべて揃っています。
今回はその中から、京都にゆかりのある作家のアイテムと新作をピックアップして、お店の様子とともにご紹介します。
ヒライスのお店は、河原町丸太町の交差点から南へ少し歩いた場所にあります。
京阪・神宮丸太町駅からは徒歩8分ほど。地下鉄・京都市役所前駅からも徒歩10分と、繁華街からも歩いて行ける距離にありますよ。
ヒライスを運営する表現社は、便箋や手紙を手がける和文具メーカーとして1932(昭和7)年に創業。以来、和の心を大切にした文房具を作り続けてきました。
そして2013年、若い作家が活躍できる土壌をつくりたいという思いから誕生したのが、作家とのコラボレーションブランド「コジカプロダクツ」です。
アートディレクター・高倉英俊氏が「和とは何か」を考えるなかで、日本の新しい作家による作品もまた「和」といえるのではないかと思い至りました。
その作品を文房具という身近なかたちで届けることで、若い作家を応援したい。そんな思いが、ブランド誕生へとつながったのです。
そしてブランド5周年の節目にオープンしたのが、この直営店「ヒライス」です。
1階には、それまで文具店や催事で一部しか手に取ることができなかった雑貨が、すべて揃っています。
2階にはギャラリーがあり、作家による個展が定期的に開催されていますよ。
2026年1月17日から2月1日に開催された、作家・chona(チョナ)さんの個展の様子
(写真提供:表現社)
雑貨を目当てに訪れ、ふらりとギャラリーに立ち寄って新しい作家と出会う。反対に、個展をきっかけに訪れ、雑貨を通して別の作家を知る。
そんな循環が生まれ、少しずつお客さんが増えていき、今では1日に100人ほどが訪れる日もあるそうです。
また海外からこの店を目指して足を運ぶ人も少なくありません。「作家さんの作品を通して、ブランドの出発点である“和”の心が伝わっていると感じます」と店長の青山さんは話します。
お店の目印は、河原町通に面したかわいらしいアーチ型の入口です。
店名の「ヒライス」はウェールズ語で「望郷」を意味する言葉。このアーチには「日常から少し離れ、物語の中や懐かしい場所を訪れるような気持ちになってほしい」という思いが込められています。
アーチをくぐり、木製の扉を開けると、アンティーク調で統一された空間が広がります。雰囲気のある家具は、蚤の市などで少しずつ集めてきたものなのだそう。
店内にはブロックメモや一筆箋、便箋といった文房具や、ハンカチやメラミンカップなどの生活雑貨がずらりと並んでいます。
スタッフによる使い方のサンプルもあちこちに置かれていて「こんなふうに使おうかな」「これはあの人に似合いそう」と想像が広がります。
ブロックメモを使用した「メモ帳交換日記」はInstagramでも発信中
現在、コラボレーションしている作家は約30名。その中から、京都にゆかりのある作家を3名ご紹介します。
平林香乃(ヒラバヤシカノ)さんは、これまで何度かギャラリーで展示を行ってきた、京都在住の作家。今春、はじめて雑貨が発売されました。
色鉛筆や水彩で描かれているにもかかわらず、まるで毛糸のようなあたたかな質感で表現された食べ物たちに、思わず「おいしそう」と口にしてしまいます。
ハンカチ「朝ごはんができるまで」には、朝の慌ただしさと、その合間にふっと訪れる穏やかな瞬間が描かれています。
コジカプロダクツのハンカチは大きめサイズ。ランチクロスやスカーフとして使えますが、青山さんはかごの目隠しとして使っているそうです。
柄が全面に見えるため、部屋の印象もぱっと明るくなるのだとか。
平林香乃 ハンカチ 朝ごはんができるまで 1,980円(税込)
Subikiawa.(スビキアワ)さんは、京都でお店を構えていたこともある、ガラス食器の絵付けなどを手がける作家。ゆるくて自由な雰囲気に、見ているだけで肩の力が抜けていきます。
初期からブランドに参加している人気の作家で、メモやシールなど、幅広いアイテムが揃っています。
コジカプロダクツの一筆箋や便箋には、美濃和紙が使用されています。ざらりとした質感とほどよい厚みがあり、きちんとした場面でも使える上品さがありますよ。
和紙を用いるところに、和文具メーカーならではのこだわりが感じられます。
Subikiawa. 手紙(レターセット) PENGUIN 495円(税込)
福岡 麻利子(フクオカマリコ)さんは京都在住の作家で、お店でも特に人気が高いのだそう。かわいらしさの中に、どこかユーモアが漂う作風に癒されます。
ブロックメモに使われているのは、厚めの上質紙。
メモとしてはもちろん、カードのようにも使えるしっかりした紙質です。小さな封筒に入れれば、ちょっとした便箋にもなりますよ。
福岡麻利子 ブロックメモ 各605円(税込)
この冬、新作として登場したのがスタンプです。
手紙やラッピング、手帳のデコレーションなど、コジカプロダクツの紙製品とあわせて楽しめるアイテムとして、2026年1月上旬に発売されました。
作家6名が手がけたスタンプは各4種類。紙ものの楽しみ方がさらに広がりますね。
スタンプ 各770円(税込)
スタンプノートも同時に発売されており、こちらは作家ごとに各1種類展開されていますよ。
スタンプノート 各385円(税込)
お店のあたたかな雰囲気をつくっているのは、外観やディスプレイ、雑貨だけではありません。スタッフの存在も、その大きな要素です。
品物を手に取りながら「どう使ったらいいでしょう?」と店長の青山さんに声をかけるお客さんも少なくありません。
使い方を提案したり、作家の魅力を丁寧に伝えたりする青山さん自身、もともとはこのお店のファンだったそう。
店長の青山さん
「お店に行くまでは頑張ろうと、ここに来ることを楽しみにしながら日々を過ごしていました」そう話す青山さんは、訪れる人にも「ここにいるあいだは日常から少し離れて、楽しい気持ちでいてほしい」と思いながら、お店に立っています。
その思いが、お店で過ごすひとときを特別なものにしているのかもしれません。
来店記念のスタンプも
ヒライスは京阪・神宮丸太町駅から徒歩8分、地下鉄・京都市役所前駅から徒歩約10分ほどの、御所や鴨川に近い場所にあり、散策の途中に立ち寄るのもおすすめです。
お気に入りの作家を見つけて、大切な人へ手紙を書いてみてはいかがでしょうか。
| 店舗・施設名 | cozyca products shop HIRAETH(コジカプロダクツショップ ヒライス) |
|---|---|
| 住所 | 京都市中京区河原町通夷川上る指物町322 |
| 営業時間 | 12:30-19:00 月曜定休日(祝日の場合は翌日振替) |
| 交通 | 京阪電車「神宮丸太町駅」徒歩8分、地下鉄東西線「京都市役所前駅」徒歩10分 |
| ホームページ | https://cozycaproducts.net/ |
Writer伊賀朝代
![]()
Writer伊賀朝代
ライター。1歳と5歳の子どもたちと、本と紙ものに囲まれて暮らす日々。学生時代を過ごした京都が忘れられず、15年以上通い続けています。ZINEを独立系書店に置いてもらう傍ら、本屋をひらく準備中。
WEB:https://yo-yo.site
MAGAZINE
MAGAZINE
MAGAZINE
MAGAZINE
MAGAZINE
MAGAZINE
MAGAZINE
MAGAZINE