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二条通「まつは」の二十四節気レシピ ~しみじみ美味しい季節の愉しみ~

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第11回 〝白露(はくろ)〟に「重陽の菊酒と百合根餡くだもの取り合せ」を

2020/09/12

食べると心がふんわり和むようなごはんやスイーツ、そして美味しいお酒が楽しめる京都の町家カフェ「まつは」。こちらを営む西村めぐみさん・由香さん姉妹に四季折々のレシピを考案してもらい、紹介したいとの思いからスタートした連載も11回目となりました。

今回は、秋空のもと、お酒が並ぶ素敵な眺めをお届けします。昼間だけど…、「取材だしね」「撮影だから」と、何だかちょっぴり言い訳しながら(笑)、盃を傾けて。もちろん、レシピとそれにまつわるお話しは、しっかりとお聞きしましたよ。

 

菊の露や香りを楽しむ、〝被綿(きせわた)〟にちなんで

「今回は、『菊酒でいこう!』と、まず初めに決まっていたんです」と、めぐみさん。9月9日に迎える「重陽(ちょうよう)の節句」には、真綿を菊の花にかぶせて一晩置き、露や香りを含んだ綿で肌をふいて体を清め、長寿を願う〝被綿〟という風習があります。「でも現代の暮らしでは、なかなか難しい状況もありますよね。でも、そんな気分を味わいたいと、お酒を露と見立てて、毎年、楽しんでいます」。

この日は、器やお酒など一式を携えて、京都御苑の「出水の小川」付近へ出かけました。

 

今年の〝白露〟は97

 

白露は、二十四節気では秋の三番目の節気。昼夜の気温差が大きくなるこの時季、夜の間に大気が冷え込み、草花に朝露が宿ります。また、中国の陰陽五行では「白」は秋の色とされているとか。そうしたことが、この呼び方の由来かもしれませんね。今年は9月7日で、期間的には9月22日の〝秋分(しゅうぶん)〟までを指します。

「白露って本当に素敵な言葉ですよね。地元・長野県のような田舎のほうでは、朝霧の美しい風景がみられる時季。ひんやりとした空気の中で、菊酒と一緒に召し上がっていただく、〝供物(くもつ)〟になるような、きれいな食べものを合わせたいな、と考えたんです」(めぐみさん)

きれいというのは、ビジュアルのことではなく、「ひとえに清らかなイメージです」とも。そこで、真っ白な百合根餡を、と決めたそう。ユリネの独特の香りは、少しヒノキの香りにも似ている気がして、日本酒とよく合うといいます。

 

 

>さぁ、お待ちかね。レシピをどうぞ

スポット情報

店舗・施設名 まつは
住所 京都市中京区二条通富小路東入ル晴明町671
電話番号 075-231-7712
営業時間 10:00~17:00(LOは16:30) ※17:00以降の利用については要相談。電話やメール(matuhairoiro@gmail.com)でお問い合わせください。
【日曜・月曜休。都合により臨時休業、長期休暇あり】
交通 地下鉄「京都市役所前」駅から徒歩約6分
ホームページ https://www.matsuha225.com/

地図

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ライター紹介

二条通「まつは」の二十四節気レシピ ~しみじみ美味しい季節の愉しみ~一覧

ライター:市野亜由美

京都のおいしいお店を訪ねるのが好きなライター。レシピ記事が得意。 今回は、自身のお気に入りのお店「まつは」の西村めぐみさん(写真向かって右側・姉)、西村由香さん(同左側・妹)の協力を得て、簡単に作れて、ワクワクするようなレシピを連載する夢が叶いました。 「お茶をするのも、お酒を飲むのも、ぼーっと過ごすのも好き」という西村姉妹が切り盛りする同店は、2020年2月で6周年。良い塩梅(あんばい)に、かしこまり過ぎず、丁寧につくられた食事やスイーツ、おつまみにファン多数。

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