抽出し終わった茶葉の意外な活用方法とは!?
ああ、美味しかった。ご馳走様でした、と思っていると…
「最後は茶葉を絞って食べられるんですよ。」と辻本さん。
なんと!!抽出後の茶葉を食べる!?
そうなんです。
茶葉は最後まで美味しくいただける、いやむしろ、最後まで食べるべき食材と言えるでしょう!
奥の緑の器に入っているのはポン酢。
まず一口目は何もかけずに、次にポン酢をかけていただきました。
これがまた、お茶の絶妙な甘みと苦味のハーモニーなんです!
そこに茎の優しい歯ごたえと、葉の柔らかさも加わり、お茶の美味しさを全身で吸収しているかのような幸福感。
「こんな風に、昔の人はなんでも自然にあるものを活用して、食材から栄養をうまく採っていたんです。身土不二(しんどふじ)と言うように、季節に合った、その土地にある食材を頂くだけで、健康に過ごすことができるはずなんですよ。」
お茶を通して感じられる辻本さんの食への想い。心に染み入ります。
「最近、日本人は外国の食材に囲まれて日本の伝統的な素晴らしい食文化を忘れがちですが…ぜひお茶は急須で飲んでもらいたいと思っています。本来の形でお茶をいただくことで、日本人の感覚に一番近い、お茶の美味しさを感じられるし、体の内側から健康になれるんですよ。
『茶葉は、木になる野菜です。』
と、お客様にはお伝えしています。」
お茶の本当の美味しさ、素晴らしさ。
珈琲や紅茶、ペットボトルのお茶には代えがたい、日本人としての誇りを感じます。
日本茶インストラクターの資格をお持ちで、まさに日本茶のプロフェッショナルでいらっしゃるのでお茶の知識が溢れんばかりに出て来ます!
お茶以外の話にも花を咲かせて、居心地よく1時間も滞在していました。
最後まで笑顔で接客してくださった辻本さん。
日本茶のお味だけでなく、おもてなしも一流の茶亭楓庵さんでした。