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このコースに含まれる安楽寿院は、かつて鳥羽離宮が造営され、白河、鳥羽、後白河と三代の上皇が院政を行ったエリアにあります。平安京の南・桂川と鴨川に挟まれた土地に位置していた鳥羽の地は、桂川と、現在より東寄りに流れていた鴨川の合流点にあたる交通の要衝であり、また自然豊かな土地でもありました。現在でもゆったりとした土地の様子に、往時を偲ぶことができます。

モデルコースモデルコース(安楽寿院より東寺へ)

安楽寿院
京都駅より近鉄京都線・京都市営地下鉄「竹田」駅下車徒歩7分
東寺 東寺 五重塔・東寺観智院
近鉄京都線「東寺」駅下車徒歩10分

コースの見どころ

東寺 五重塔

平安京造営の際、国家鎮護のために創建され、のちに弘法大師空海に下賜された東寺は、真言宗総本山であり密教美術の宝庫です。金堂(国宝)、講堂(重文)とともに境内にそびえる五重塔(国宝)は高さ約55メートルで、木造塔としては国内最高の高さを誇ります。現在の塔は 1644 (正保元) 年、徳川家光が古来の工法で再建、約360年前の姿を今もとどめています。特別公開の初層内部は、大日如来に見立てた心柱を守るように四仏や菩薩像を安置し、壁に描かれた真言八祖像や柱や天井には極彩色の文様が鮮やかに残っています。

東寺 観智院 イメージ
東寺 観智院

観智院は別格本山の格式を持つ東寺の塔頭寺院です。
本堂には唐から持ち帰られた本尊・五大虚空蔵菩薩(ごだいこくうぞうぼさつ)像(重文)をお祀りしています。客殿(国宝)は 1605 (慶長10)年再建の武家風書院造で、剣豪・宮本武蔵筆と伝える鋭い筆致の水墨画「鷲の図」「竹林図」が残っています。客殿前には、弘法大師が唐から帰国の際、竜神の守護により難を逃れて帰還したという故事に因み、大陸や遣唐船を石組みで表現した「五大の庭」が広がっています。また日本画家・浜田泰介(はまだたいすけ)筆の襖絵「四季の図」や、書院風茶室「楓泉観(ふうせんかん)」もあわせてご覧頂けます。

安楽寿院 イメージ
安楽寿院 京の冬の旅初公開

安楽寿院は「京の冬の旅」初公開です。
1137 (保延3) 年、鳥羽上皇が壮麗な御堂(みどう)を建立したのが安楽寿院の起こり。離宮ゆかりの寺宝が往時の面影を偲ばせます。上皇の念持仏と伝わる本尊・阿弥陀如来坐像(重文)は、院政期の仏師・賢円(けんえん)の作とされ、胸に卍(まんじ)が刻まれていることから「卍の阿弥陀」と呼ばれています。その他「孔雀明王画像」(重文)、「鳥羽法皇像」「美福門院(びふくもんいん)像」などの寺宝が特別展観されます。
収蔵庫前には離宮庭園の石組みの一部が忠実に復元された庭があり、書院前には、築山に刈込みを配した江戸初期の枯山水庭園が残っています。 ※特別展示の寺宝については会期中展示替えが行われます。

京の冬の旅「非公開文化財特別公開」
期間
2009/1/10(土)~3/18(水) 10:00~16:00(受付終了)
※法要等、都合により拝観できない日や時間帯が生じる場合があります。
※東寺五重塔は9:00~16:30(1月31日までは9:00~16:00)、東寺観智院は9:30~16:30(1月31日までは9:00~16:00)
料金
1か所 600円(いずれも団体割引あり) ※東寺五重塔のみ800円(通常公開部分を含む)
お問い合わせ
京都市観光協会 TEL 075-752-0227
ホームページhttp://www.kyokanko.or.jp/

ほっこりコラム

南・伏見 ほっこりコラム イメージ
仏像ファン必見の東寺・密教彫刻
今回特別拝観できる東寺には、五重塔、観智院のほか、数々の名建築や、名宝が保存されています。講堂(重要文化財)の内部には日本最古の密教彫刻の一群があり、仏像ファンには必見の場所。金堂や大師堂、蓮華門はすべて国宝に指定されており、また境内は史跡に指定されています。東寺五重塔の冬の特別拝観チケットでは講堂や金堂も拝観できるので、時間があればそちらにも行ってみては。