TOP  > 京都の観光情報  > 京の四季の花 7月  > 今月の花:蓮

 
 

一蓮托生という言葉があります。「ここから逃れようったって、俺とアンタは一蓮托生だ」などという具合に使われます。こんなことを言われると、人はあまり良い気分にはなれませんね。この「一蓮托生」という言葉、あまり意識しませんが仏教用語です。人が死ぬと浄土に往生して同じ蓮の花に身を托すことになる、という意味だそうです。つまり浄土というものは人の恣意に左右される世界ではありませんから、好き嫌いを問わずみんな同じ道をたどるということでしょうか。この世の争い事あれこれは、釈迦の教えから見るといかにも意味のない(あるいは次元の低い)ものに見えてしまうでしょうね。
さて、蓮の花は早朝に開き、夕方には閉じてしまいます。よく、開くときにポンと音が鳴るなどということを言いますが、そんなことはないようです。わざわざ音が鳴るかどうかを観察した学者もいるようです。いずれにしても、蓮の花の撮影は朝早いほうが良いでしょう。早朝、静かなひとときに蓮を眺めながら、明日や老後の自分を思いつつ気持ちを新たにしてみるのも、たまにはいいかも知れません。

 

京都府宇治市の三室戸寺は蓮の寺としても良く知られており例年七月上旬から八月にかけて花を咲かせる。
 

右京区花園扇野町のJR花園駅前にある法金剛院は関西花の寺第十三番霊場として良く知られており四季折々に咲く花の季節には訪れる人で賑わう。
 
  '35年生まれ。'58年、関西大学商学部卒業後日本ハム株式会社入社。'00年、日本ハム株式会社常務取締役退任後、株式会社エヌ・エス・イー代表取締役社長に就任。'03年、株式会社エヌ・エス・イー代表取締役社長退任。勤務中は社団法人日本経営協会評議員、社団法人日本情報システムユーザー協会常任理事、IBMユーザー研究会関西代表幹事、IBMユーザー研究会論文審査委員長を務める。現在、日本アイ・ビー・エム株式会社発行の月間誌「IBMUSERS」の表・裏表紙に写真を掲載中。日本風景写真協会大阪第一支部長。