- 2021/03/25
- 第24回 〝春分〟に「桜のぼた餅とこごみの酢醤油漬け」を
お気に入りのお猪口が湯呑みとして登場 毎回、異なるお茶の味も魅力です
「お茶の木は、花がすごく可愛いですし、育てている人も多いみたいです」とめぐみさん。インターネットや園芸店でも種や苗を入手できるといいます。
この白茶は、摘んだ茶葉に〝萎凋(いちょう)〟といって、萎(しお)れさせ、発酵を進めながら水分を飛ばす工程を与えることで、風味が増します。「干している途中で、葉っぱをモニュッと優しく握ったりして少し傷つけると萎凋が進みやすくなりますよ」(めぐみさん)
そういえば、「由香さんもよくお茶を作るんですか?」と聞いたところ、ご本人から「いいえ、全く!」と明快なお答え。「淹れてもらったのを飲むのが好きなんです。お姉ちゃんが選んだお茶がおいしいから」と、うらやましい言葉が続きました。
お茶の味は、毎回違うんですって。乾燥具合などにもよるし、「(この葉には)もっと熱いお湯のほうが」とか「蒸らす時間は長いほうが」などと話しながら飲むのだとか。楽しそう…。
今回、お茶の道具などは、漆作家・後藤政弘さんの「紙胎(したい)漆器」の箱にセットして持ち出しました。この時季、すっきりとした晴れ間を見つけたら、準備も軽やかに出かけるのもいいかもしれませんね。取材時に外でいただいたお茶は、格別でした。
▲やわらかな彫りのかたちが気に入っているというお猪口。お茶だから、とかたく考えず、好きな器を使って
▲藍色の絵付けが印象的なこちらのお猪口。おそらく古いものだろうとのこと
▲現代作家・しちりまゆみさんの注器。古いものと新しいものを取り合わせて使うのも素敵です
▲「紙胎漆器」の箱は、軽くて、耐水性があり、屋外に持参するのにもぴったり
▲「無花果の田楽」は、現地でイチジクをカットして手早く完成
▲「まつは」は現在、店頭での「野菜たっぷりおかずだけ弁当(800円)」販売のみ。7月からイートインを再開する予定
―次回は〝小暑(しょうしょ)〟をイメージしたお料理のレシピをお届けします