グルメ・お土産

2018.04.18

初めまして。

その土地にしかない食べ物や飲み物、農産物、調味料等々、日々いろんなものを食べ歩いているライターの津田壮章です。

 

突然ですが、毎日食べる野菜、どこで買われますか?

 

街中に八百屋さんは減ってしまいましたし、近くのスーパーで買われる方が多いかもしれません。

最近では、農産物も通販でという選択も広がってきています。しかし、よく見れば他府県産や外国産の野菜ばかり。

 

おいしい野菜は京都でもたくさん生産されています。

利便性や効率が優先される時代ではありますが、ちょっと周りを見渡せば、こだわり野菜が見つかるかもしれません。

このコーナーでは、そんな京都の農家さんから採れたて新鮮な農産物を直接買える直売所の紹介をしていきたいと思います。

誰がどこで作ったか明確で、生産者と消費者が直接売買するため、価格もリーズナブルです。

 

 

京都と大阪を結ぶ国道1号線。宇治川を南に越えれば田園地帯が広がります。

久御山町にある戸田農園では、トマトを中心とした野菜を直売所形式で販売されています。戸田農園で作られるトマトには、味への並々ならぬこだわりがありました。

戸田農園では、トマトに水をあげることがほとんどありません。

 

「植えてから収穫まで、約5か月で2回ぐらいしか水をやってない。そうすることで甘いトマトができる。水をたくさんやればトマトは簡単に大きくなるけど、その代わりに味も薄くなってしまう」

とは園主の戸田康嘉さん。凝縮した甘いトマトを作るため、水をほとんどやらないことを徹底しています。

トマトづくりは土づくりから。

「植える前に、土がかんかんになるまでトラクターで踏みつけ、スコップも入らない状態にする。そのうえで、ドリルで穴を空け、そこに苗を植える」

約15アールの敷地に土を作るだけで3日はかかるそうです。そうすることで、根がゆっくり、しっかり伸びていくとのこと。確かに、農地というよりは、普通の道を歩いているような感覚です。

 

また、化学肥料は一切使わず、醤油やビール等の生産に使われる微生物を取り入れた肥料を特注しており、減農薬で栽培されています。

 

最初は小売店に卸していたというトマト。

しかし、味よりも形の良さや見た目を重視する基準で1ケースいくらという売られ方をするため、どれだけ味をよくしても出荷価格に反映されなかったといいます。

卸していたトマトがよく売れていたので、「評判が良いなら単価を上げてほしい」と頼んだところ、「トマトはトマト」だとして断られたこともあったとか。

 

 

元々、「どのみち作るならうまいトマト、よそにないトマトを作りたい」との思いで、味を良くする努力を積み重ねてきた戸田さん。お客さんに味で判断して買ってもらえるよう、2006年から直売所での販売を始められました。

 

現在、直売所では様々なトマトを買うことができます。

 

・戸田農園で採れる最高品質の高糖度トマトが1箱2500円。

・通常のトマトは1キロ800円。こちらでも十分に糖度が高く、一口食べれば口の中に甘さとトマト本来の風味が広がります。

・他にも。色がくすんでいるトマトが「くすみトマト」として1キロ500円。キズのあるトマトは1盛500円とお得な商品もあります。試食も可能です。

(注)価格は時期によって変動する場合があります。

 

 

戸田さんに、おいしいトマトの見分け方を教えて頂きました。バケツに水をはり、トマトを沈めます。

すると、浮いてくるトマトと沈んだままのトマトに分かれます。

中身がぎっしり詰まった甘いトマトは水に浮いてこないのだそうです。

 

おいしいトマトの食べ方を聞くと、「うまいトマトは生で食べるのが一番、ビールにも合う」と戸田さん。

何種類か試食してみましたが、トマトというよりはフルーツのような甘さと凝縮した果実味が一気に押し寄せてきます。確かに、これは採れたてを生で食べるのが一番です。

 

(注意)直売所はトマトの収穫期間である4月中旬から7月初旬まで営業予定です。詳細は下記電話番号までお問い合わせください。

 

アクセス:京滋バイパス側道の南城交差点を南に曲がってすぐ。「トマト」と大きく書かれた建物が目印。

Information
店舗・施設名 戸田農園
住所 京都府久世郡久御山町中島南城10-5
電話番号 075-631-5006
営業時間 ★4月から7月初旬までを予定
10時~17時(12時~14時まで昼休みの日もあり。要問合せ)
定休日:水曜日
ホームページ http://todafarm-tomato.business.site/
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