初午詣の日に商売繁昌と家内安全を祈り、由縁ある「しるしの杉」をうける
全国に3万社あると言われる稲荷神社の総本宮で、商売繁昌のご利益で知られる。「初午大祭」は、和銅4(711)年2月初午の日に、稲荷山の三ヶ峰に稲荷大神が初めて鎮座したことにちなむ大祭。初午の参拝は「福詣り」とも呼ばれ、商売繁昌、家内安全を願う人々で大変な賑わいとなる。また、商売繁昌・家内安全の御符である「しるし(験)の杉」(有料)が授与される。「しるしの杉」とは、平安時代、京都の人が熊野詣の帰路で伏見稲荷大社に立ち寄り、無事に帰ってきたしるしとして杉の小枝をいただいて身につけたという習慣に由来する縁起もの。 京都では、初午の日に畑菜の辛子和えを食べる習慣があるが、これは伏見稲荷大社を創建した秦伊呂具(はたのいろぐ)の名前にかけて「畑菜」と、狐の毛の色にちなんだものと伝えられている。