TOP  > 京都の観光情報  > 京の四季の花 6月  > 今月の花:紫陽花

 
 

アジサイは日本が原産の花で、古くは万葉集にも「味狭藍」「安治佐偽」として詠まれています。「言問はぬ木すら味狭藍諸弟らが練りの村戸に詐かヘけり」(大伴家持)・・・人の心と紫陽花の色は移ろいやすいものですね。花言葉もやはり「移り気」だそうです。「紫陽花」という字は平安中期の歌人、源順(みなもとのしたごう)が白楽天の詩中にある「与君名作紫陽花」をアジサイのことと勘違いしたのが起源ということのようです。一方、「あぢさゐ」という名の語源は諸説あって、どれが正しいのかシロウトの私にはよくわかりません。ところで、皆さんはデジタルカメラで紫陽花を撮影していて、花の色が目で見たとおりに出ないので不思議に思われた経験がありませんか? これは人間の目の感じ方と受光センサーの特性が違うことが原因です。特に青紫などの色については光の波長と色フィルターの関係で、撮影した後に「おや?」と思うことが多いものです。色再現に関して言えば、銀塩写真(フィルムを使った写真)でも問題になることがありますが、デジタルのほうがより明確に「違うなぁ」と認識できるようです。この紫陽花の微妙な花の色は、土中の鉄分やアルミニウムなどと関係しています。鉄分やアルミニウムが多いと青くなるようで、これはまあ言ってみれば、ナスの糠漬にミョウバンや古釘を入れて発色を良くするのと同じ原理なんだそうな。では、デジカメで糠漬のナスを撮影したらどうなるか。それはご家庭で実験してみてください。私ならついでによく冷えたビールも用意しておきますけど。

 

京都府宇治市にある三室戸寺は西国観音霊場十番の札所で、本山修験宗の別格本山であり、五千坪の大庭園は枯山水・池泉・広庭からなり五月のつつじ(二万株)、六月のあじさい(一万株)、七月のはす、秋の紅葉など四季を通じた美しい風景を楽しむことが出来る。
 
  '35年生まれ。'58年、関西大学商学部卒業後日本ハム株式会社入社。'00年、日本ハム株式会社常務取締役退任後、株式会社エヌ・エス・イー代表取締役社長に就任。'03年、株式会社エヌ・エス・イー代表取締役社長退任。勤務中は社団法人日本経営協会評議員、社団法人日本情報システムユーザー協会常任理事、IBMユーザー研究会関西代表幹事、IBMユーザー研究会論文審査委員長を務める。現在、日本アイ・ビー・エム株式会社発行の月間誌「IBMUSERS」の表・裏表紙に写真を掲載中。日本風景写真協会大阪第一支部長。