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【E-TOKO深草】深草いいトコ体感プロジェクト

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今月はヤンニョムチキン定食!月イチ開催の「深草子ども食堂」が大盛況な本当の理由とは?主催の学生スタッフに思いを聞いてきた!【子育て家庭にやさしい街・深草】

2022/09/13

このシリーズも回を重ねて、深草への愛着がどんどん増しているイタクラです!

 

今回は「深草子ども食堂」をご紹介していきますよ。

私自身、子ども食堂についてガラリと認識が変わるとともに、深草の街の懐の深さを改めて感じる取材となりました。

 

「子ども食堂」の目的は貧困と孤食の問題解決だけではない!

みなさんは「子ども食堂」について、どんな印象をお持ちでしょうか?

私のこれまでの認識は、

「経済的理由から満足に食べられていない子どものための食堂」

「家でひとりでごはんを食べている子どもが、他の人と一緒に食事できる場所」というものでした。

つまり、「貧困と孤食から子どもたちを救う場所」だと捉えていたんですよね。

 

もちろん、その側面は大事な要素としてありますが、目的はそれだけではないんです。

今回の取材を通して、むしろ対象を限定してしまうと、その一番切実な問題が解決できなくなるだけでなく、他のさまざまなニーズに応えられなくなってしまうということに気づかされました。

これまでの自分の認識はちょっと…、いやかなりズレていたんだなと実感したわけです。

 

「えっ、どういうこと?」と思われた方は特に、ぜひぜひ最後まで読んでみてください!

 

ではさっそく「深草子ども食堂」の基本情報を紹介をしていきます!

「深草子ども食堂」は、昨年(2021年)7月にスタート。

京阪「藤森」駅近くの、「みんなのカフェちいろば」さんの厨房と飲食スペースを借りて、月に一度日曜日に開催されています。

 

ホームページからの予約制で、子どもは無料、大人(高校生以上)は300円で利用できます。

予約時に保護者の連絡先を入力するようになっています。

 

▼深草子ども食堂

https://fukakusakodomo.net/

 

事前に聞いた話で、

●60人の定員がほぼ毎回予約でいっぱいになる盛況ぶりに驚き!

●大学生主体の運営と知り、「なんてすばらしい若者たちなの!」と尊敬!

●地域の人たちの協力や飲食店・企業からの協賛も集まりつつある。「深草、いい街やん!」と感心!

 

と行く前から興味津々でした。

訪問したのは、子ども食堂開催日の9月4日(日)。

その時の模様とスタッフの方のお話を中心にご紹介していきますね。

こちらが、 会場の「みんなのカフェちいろば」さん。この日は定休日でしたが、町屋を改装した素敵なお店で、普段は手作りのランチやスイーツ、薫り高いコーヒーが楽しめます♪

 

ドアの前に本日の子ども食堂のメニューがかかっていました。

 

店内に入ると、厨房のカウンターに山盛りのからあげ(ヤンニョムチキン)。

メインのおかずで、この日は「串だいにんぐ 浪漫家 藤森店」さんからの協賛があったそうです!

 

厨房では手作りのポテトサラダを準備中。

 

テーブルでは和気あいあいと白玉団子を丸めている3人が。

手伝いたい!と申し出てこられたご近所の方と、近くの施設のスタッフと利用者さんです。

 

学生スタッフとサポートする大人のスタッフの方が連携して、手際よく準備が進められています。

 

この日のメニュー。私たちもいただきましたが、内容・量とも大満足。季節柄お月見団子も付いているのもうれしかったー♪

レシピ考案は、管理栄養士を目指している学生さんが担当されているのだとか。

 

持ち帰ることもできます!これもありがたいですよね。

 

運営スタッフの方に立ち上げの経緯や思いを伺いました!

こちらが、お話を伺った運営スタッフの吉川日菜子さんと鳥本光照さんです。

吉川さんは同志社大学政策学部の2年生、鳥本さんは南区の「ハピネスこども食堂」のスタッフとしても活動されていて、「深草子ども食堂」では学生をサポートされています。

 

「深草子ども食堂」発足の経緯から教えてください。

吉川さん 「もともと『子ども食堂を立ち上げたい!』という熱意を持ったある一人の学生スタッフが、南区の「ハピネスこども食堂」にボランティアとして参加してノウハウを学ぶところから始まりました。そこから、「ハピネス」の協力を得て「深草子ども食堂」の準備が始まり、同じく「ハピネスこども食堂」に参加していた私たちが加わって、10人弱の学生スタッフでスタートしました」

 

▼場所はどのように決まったんですか?

吉川さん 「深草の住民の方から『子どもの居場所が足りない』との声を聞いて、深草に来たスタッフが、たまたまランチをしに入ったのがこの『ちいろば』さんだったんです。オーナーさんが以前から子ども食堂に興味を持っておられたこともあり、すぐに賛同いただくことができました」

 

▼地域への浸透はどのように図られていったんですか?

吉川さん 「対象を限定せず、広くたくさんの方が集まってもらえる場所にしたいと考えていたので、深草小学校でチラシを配ることと、SNSでの告知からスタートしました。1回目来てくれたのは6人の子どもたちだけだったのですが、1年少し経った今では毎回60人以上の参加があります」

 

鳥本さん 「昨年10月ごろから急に希望者の数が増えて、お断りせざるを得ないケースが出てきました。そこで、予約制にして、1回の定員30人・2部制で運営しています。持ち帰り分とスタッフの分も含めて、大体毎回80食分をがんばって準備しています」

▼盛況になった理由は何だと思いますか?

吉川さん 「小学校のクラスで先生からチラシを配布していただき、校内にも掲示してもらえるようになったことと、参加者からの口コミで広まったことも大きいと思います」

 

鳥本さん「地域の飲食店からの協賛も徐々に増えてきています。今日は『串だいにんぐ 浪漫家 藤森店』さんからからあげの提供、8月は『餃子の王将 深草竹田店』さんから50食分のお弁当の協力をいただきました。8月はそのお弁当の無料配布ととともに、大学生・高校生のスタッフによる夏休みの宿題の学習会と一緒に遊ぶ交流会をしました」

 

▼協賛は働きかけをされているんですか?

鳥本さん「ありがたいことに、お店の方から申し出をいただき実現しています。地域の住民の方や他の地域の高校生の方など、ボランティアとして参加してくださる方も増えてきました」

 

吉川さん 「地域の方かからお米も寄付していただいています。私は地元ではないのですが、深草の地域の方の優しさを実感することが多いですね」

 

▼活動するうえでどんなことを心がけておられますか?

吉川さん 「基本となっているのが、対象を限定せずに地域の子どもたちが誰でも集える場にしたい、『ここに来れば楽しいな』と思ってもらえる場にしたいという思いです。チラシにも書いていますが、『ここにくればなんとかなる』そう思えるような場所づくりを目指しています」

 

「また、子どもって本当に繊細だし、純粋だなと感じます。だから、固定観念を持たず、“素”で接するよう心がけています。学生として身近な存在だと思ってもらえたらうれしいですね」

 

鳥本さん 「もともと子どもが好きな学生が集まっているので、自然体で接していますね。今は、食事の提供を基本として、宿題などを持参してもらえれば学習のサポートも行っています。スタッフの数が増えていけば、設定日を増やすことも含め、学習や遊びのコミュニケーションがもっと図れるようになるのではと期待しています」

 

▼利用者は大人の方も多いのでしょうか?

鳥本さん 「日曜ということもあり、家族で来られる方も多いですね。家族で楽しく過ごしてもらうことも意義がありますし、大人の方からは300円いただいているので、資金面でも助かっています」

 

お話を聞いて、運営する学生たちが集まり、それをサポートする大人や高校生、大学生が集まり、お店の協賛があって、利用者も多様に広がっていることを知りました。

さまざまなつながりによって、輪がどんどん大きくなっているんですね。

 

利用している子どもたちや親子さんにも聞いてみました!

ふた組のママと姉妹で来られていたグループ。女子会ですね♪

 

ママにお話を伺うと、「まずお料理が充実していて大満足。そして、お店とは違った家庭的な安心感と、お友だち親子と集まればイベント感もあるのがいいですね。もっとこういう場や機会が増えればなと思います」と話してくださいました。

 

子どもたちだけで来ていた女の子たち。友だちと一緒に食べるというだけで、テンション上がります。

 

何度か利用しているそうで、この日も早くから来ておしゃべりしている様子は、友だちの家でくつろいでいるよう。日曜は家族が家にいて集まりにくかったり、高学年になると子どもたちだけがよかったりしますもんね。

 

新たに参加されたボランティアスタッフさんにも聞いてみました!

 

深草にお住まいの樋口紫綾さんは、ご自身でも親子が通える場所づくりをしたいと考えておられるのだとか。

「『深草子ども食堂』のインスタグラムでの発信が分かりやすくて興味を持ったのがきっかけで、連絡を取ったところ、『一緒に体験してみませんか?』とお誘いいただきました」。

参加してみて、「自分がしたいことではなく、求められていることを知って、自分に何ができるかを考えることが大切なんだなと実感。すごく勉強になりました」と話されます。

また、枚方から通っている樋垣志穂さんは、高校2年生。

「将来に向けてたくさんの人と交流し、多様な経験をしたいという思いがあり、生きることにつながる『食』を通じて、子どもたちのために何かしたいと考えました」と言います。

伏見区社会福祉協議会にボランティアの問い合わせをしたところ、紹介されたのだとか。

「おいしそうに食べてくれるのを見るとやりがいを感じますし、学校では知り合えない世代や立場の方々と交流する中でさまざまな経験知を得ています!」と話してくれました。

 

協力したい人やお店が潜在的にあり、この「深草子ども食堂」がそれを呼び込む場になっていることを物語っていますね。

 

対象を限定しないことこそが、「子ども食堂」に求められている本質

スタッフと利用者さんの両方を見ていて感じたことが、「支援者と被支援者」という印象がまったくなかったことです。

みんながフラットな関係で、この場も行政などによる特別な福祉支援の場ではなく、楽しいから集まってきている普通の場所なんだなぁと感じました。

 

鳥本さんもおっしゃっていたことですが、貧困や孤食は解決すべき深刻な問題だけれど、その対象者だけを抽出するのは困難で、また限定してしまうと来にくくなってしまい、結果的に解決につながらないといいます。

 

一見必要じゃない人が来ているように思えるけど、来ているからには、やっぱりそれぞれに理由があるんですよね。自分の子育てを振り返っても、思い当たることがあります。

 

「ずっと親子だけで家にいると行き詰まるから、外で人と話しながら食事したい」という親もいるかもしれない。

子どもたちも、平日はムリだけど日曜なら友だちと都合がつきやすいから集まっていたり、親が忙しいから家には友だちを呼びづらかったり。

平日は習い事などの予定が合わない場合もあるし、そもそも学童に通っている子と通ってない子は、放課後一緒に遊べません。

経済的にも困っていなくて、家族そろって食事はしているけど、なんらかの理由で食事の内容が充分でないケースも考えられます。

 

利用する理由もさまざまで、問題の深刻さもさまざまだけど、食事を共にしてただ「美味しいね」と言い合える場だからこそ、みんなの居場所になっているんだなと感じました。

むしろ、対象を限定しないことこそが、今「子ども食堂」に求められている本質なんですね。

 

そして、「深草子ども食堂」で、多様な子供たちと大人たちの居場所づくりが成功しているのは、きっと街に多様性を包み込む力があるからなんじゃないか!と納得した取材でした。

スポット情報

店舗名 深草子ども食堂
住所 京都市伏見区深草直違橋4-370(みんなのカフェちいろば)
営業時間 月1回開催
(1)11:30~12:45 (2)13:00~14:15
(持ち帰りは12:00~)
交通 京阪本線「藤森駅」より徒歩2分
駐車場 なし
料金 ホームページからの予約制 子ども無料 大人(高校生以上)300円
お問合せ先 info@fukakusakodomo.net
ホームページ https://fukakusakodomo.net/

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