こんにちは! 夏の夜を彩る光のイベントが大好きなイタクラです。
今回は、あの五重塔のシルエットで京都を代表するランドマークにもなっている東寺を舞台に、8月6日(金)から9月19日(日)まで開催されている、「チームラボ 東寺 光の祭~TOKIO~インカラミ」に行ってきましたので、その様子をレポートしたいと思います!
会期中、9月4日(土)までは開場時間が19時なのですが、この画像がちょうど19時の東寺を外から見たところです。まだちょっとだけ明るさが残っていました。
(5日(日)は休み・6日(月)以降は18時30分開場)
私は近鉄東寺駅から向かったので、この九条大宮の交差点から大宮通を北に上がります。
こちらは、今回の入り口となる慶賀門から見た風景です。夜にお寺に来るのってそれだけでワクワクしますが、夕陽の名残りがなんだか序章!って感じで期待感が高まります。
境内を進んでいくと、まず出迎えてくれたのが、さまざまな色の光が明滅する卵型体です。
以前、下鴨神社で行われた時にも印象的でしたが、今回も、触れると色が変わり、隣り合う卵に伝播していく様子が幻想的。
そして、ポヨンポヨンと起き上がりこぼしのようにゆっくりと動く様子が、生き物みたいで楽しくもあります。
ちなみにこの時で19時15分頃。もう薄暗くなってきています。
大人の背よりも少し低いので、向こうの方まで色が変化する様子が見通せて、それがまたいいんです。
周りの木々もさまざまな光に照らし出され、まさに境内がまるごとアート空間になっています。
そして、光とともに、チームラボの作品に欠かせないのが音。一つひとつの色に音色があり、響き合います。
次がこちら。さっきの卵よりはかなり大きめの球体で、地面につながれていますが、球体は空間に浮遊しています。
こちらも触れると色が変わり、強く叩くと勢いよく離れて、反動でまた戻ってきてと、動きが結構大胆。これはもう子どもたちが飽きずにバンバン叩いていました(笑)。
次は五重塔を背景に、東寺が建立される前から鎮座している八島社の木々にグリッド状の光が映し出されています。
個人的に一番面白いなと思ったのがこの演出なのですが、奥行きのある木々が平面に見えてくるんです。平衡感覚が失われる、不思議な視覚体験。
「わぁ、ちょっと吸い込まれそう…」と思っていると、人のふるまいにグリッドが影響を受けて崩れるので、また視覚がスイッチする=ほどけるような感覚があります。
順路を進んでいくと瓢箪池の周りに出てきます。ここでは、より木々が色とりどりに、鮮やかに染まって、昼間の風景との違いに驚きます。
さらに進むと現れるのが、瓢箪池の水面に浮かぶランプ。人が近づいたり風が吹いたりすると、その瞬間、強くきらめいて音色が響きます。人や自然の気配が、光や音として表現されているわけですね。
この他にも、講堂や金堂の大きな壁一面に、絵や書がデジタル映像として描かれていく作品も生き生きとした迫力がありました。
チームラボが展開している「Digitized City」は、非物資的なデジタルテクノロジーによって、建造物や場を物理的には一切変えることなく、そのままアート作品にするというアートプロジェクト。
一方、創建からおよそ1200年の歴史を持ち、現存する唯一の平安京遺構としての東寺。
時を超えるこの組み合わせだけでも面白いのですが、境内全体が光と色に包まれ、人々の存在に呼応して刻々と変化していく光景は、極楽浄土にさまよい込んだような感覚すらありましたよ。