- 2021/03/25
- 第24回 〝春分〟に「桜のぼた餅とこごみの酢醤油漬け」を
「今の時期、よく出回っている秋鮭は冬まで美味しい食材。そのまま焼いて食べてもいいけれど、淡泊で少し物足りなさを感じることもあるので、旬のゴボウを加えて、みそ味に仕立てると味わい深くなります」(めぐみさん)
ちなみに、さつま揚げの味の決め手でもある麦みそと、まつは姉妹が出合ったのは、京都に来てからのことだそう。「麦みそは、九州でよく使われますが、私たちの地元・信州では、米みそや豆みそが主流なので、お店を始めるにあたって、京都の料理教室に行ったとき初めて知りました。独特の甘みや淡い色あいに感動。いろんな地域のものが手に入りやすいのも、京都の良さですね」と由香さんは話します。お二人は、時には麦みそをお酒のアテにすることもあるくらい、そのおいしさにはまっているとか。
今回、盛り付けに使ったのは、信楽の小川紀一(のりかず)さんという作家の菊花のお皿。しっかりと厚みがありつつ、縁のエッジが利いていて、繊細さも感じられるのでお気に入りだといいます。徳利とおちょこは、骨董店で見つけた織部のもの。めぐみさんいわく、「絵付けの筆運びが自由な感じで、飲む気持ちに寄り添ってくれるんです!」とのこと。今回の取材、改めてお二人の「飲むのが好き」という〝お酒への愛〟に触れました。これが、おいしいものを生む原動力だなと実感!!
そうそう「まつは」は、11月の半ばから通常の営業時間(火曜~金曜、10時~LO16時30分)に。夜の営業は対応可能な場合もあるので、営業時間内に電話するかメール(matuhairoiro@gmail.com)で問い合わせを。
▲撮影後、試食しながら取材。いつも楽しいのですが、やっぱりお酒があると、話が弾む!
▲幼稚園から帰ってきためぐみさんのお子さんは、早く由香さんと遊んでもらいたそう。部屋の中に可愛い、にぎやかな声が響くのも和みます
▲まつは姉妹がよくお酒を買いに訪れる荒神口近くの「國田屋酒店」。「『不老泉』が揃っている、お気に入りのお店です。精米したてのお米も買えるんですよ」(めぐみさん)
―次回は〝大雪(たいせつ)〟をイメージしたお料理のレシピをお届けします