さて、シャカシャカという茶筅を振る心地よい音がちょうど聞こえてきました。
今日のお茶は、
奥西緑芳園の「千代の昔(ちよのむかし)」
「お点前頂戴いたします。」
ズズズ…
ああ…。ほっとするこのお服加減。
「かぐや姫」の甘さに丁度いい苦味。
お茶碗は、唐津焼の「菊桐茶碗」。
豊臣秀頼誕生の際に作られたものがお家元にあり、それを木元窯の写しで作られたお茶碗だそう。秀吉の時代というと400年以上遡ることになりますね。千利休の時代の茶の湯文化が今にも息づいているということを感じられます。
他のお客様も、それぞれ亭主手作りのお茶碗の絵柄や形をじっくり眺めて楽しんでおられます。
手前の女性は、日本で仕事をする娘さんに会いに日本に来られたそうで、茶道を嗜む娘さんに教えてもらいながら、作法に戸惑いつつもお茶を楽しんでおられました。
お茶碗に込められた物語、お茶室から眺める景色、ご一緒するお客様、そして亭主さんとの会話…。
全て同じお茶会などなく、一席ごとに新たな発見と出会いがあります。
ちょっとの間、お茶とお菓子をいただくだけですが、茶室という小さな空間で繰り広げられる一期一会の出会い。
これはとっても素晴らしい時間ではないでしょうか。
今回月釜が催された茶室静閑亭のお隣には、茂庵さんのカフェがあります。
月釜で土曜日ということもあってか、外にもたくさんのお客さんが待っておられてとても賑わっていました。
2階からの素晴らしい景色を眺めながら、月替わりのランチや、スイーツ、ドリンクもぜひいただきたいですね。
さて、今回お邪魔した茂庵さんの月釜、来月は12/15(土)に開催されるそうです!
懐紙や菓子切りを持っていない方も、貸していただけるようなので、気軽に訪れることができそうです。
茂庵さんで、一期一会のお茶の時間をいかがでしょうか。