DIGISTYLE KYOTO

KYOTOサンドイッチ修行探訪

Translate this page :

一覧へ戻る >

荒神口「LAND」 こだわったのは「おいしいのが一番」。できたてを提供するスタイルに

2017/10/10

青空の下、風に吹かれながらほおばる―そんな雰囲気が似合うサンドイッチたちと、今回は出合いました!

※写真は「バインミー」(518円)

 

取材したのは、鴨川にかかる荒神橋のすぐ近くにある「LAND(ランド)」。

2015年にオープンしたベーカリーです。

 

こちらのサンドイッチはオーダー制。レジ横にある黒板に書かれたメニュー(4種類ほど。日によって少し内容が変動)から選ぶスタイルで、パンは食パン、フォカッチャ、カンパーニュ、バゲットからチョイスできます。

全部おいしそう! とはいえ当記事の文字数にも限りがあります。
どれを紹介しようか相談しようと、お店のイチ押しを尋ねてみると「それは、全部でございます」と店主の吉川潤(じゅん)さん。語尾がおどけているものの、この瞬間「オッ」と思わされました。衿を正さないといけないような、どこか迫力も感じたのです。

僕、〝サンドイッチ愛〟すごいです。ここでサンドイッチを売りにしているのは、パンの食べ方を提案したい気持ちもあって。お客さんがうちで買ったのを食べて、『あのパンは何?』って聞いてもらえて、家でも作ってみよう、となるのがベストです」

ということは、当然おいしくなければならない。

ゆえに、「口にしたときに、パンも具材も同じ温度ってナンセンス」との考えから、作り置きを冷蔵ショーケースに並べるのではなくオーダー制というスタイルに行きついたのだとか(ちなみに「玉子サラダサンド」は味がなじんだほうがおいしいので、冷蔵販売されています)。

 

それでは、厨房での作業を見せてもらいましょう。

バゲットを使った「B.L.T」(486円)です。はじめにベーコンをスライスし、フライパンでじっくりとカリカリに焼いている傍らで、パンの準備。

 

自家製マヨネーズをバゲットの断面に塗り、たっぷりのレタスとスライストマトをオン。

重しで押さえながら、何度かひっくり返して焼いたベーコンがカリカリに仕上がったら、トマトの上に乗せます。

パルメザンチーズをトッピングして…

完成!

中身、ぎっしり。おいしさの密度が濃いです。

作業時間は、ものの5分ほど。「お客さんを、少し待たせますけどね」(吉川さん)

おいしさマックスへの助走ですもの、待ちます。いや、待たせてください~、ってこれを見たら思いますよね。

 

ガブリ。

バゲットのクラストとカリカリベーコンの香ばしさの二重奏。みずみずしいレタスとトマトの甘みが、口の中をさっぱりとさせてくれる役目を担います。また、バゲットの生地にコシがあって、小麦の風味も堪能できます。おいしい!!!

 

修行探訪8軒目から得た学び。

「具材の組み合わせと共に、温度や、提供するタイミングなども重要」

 

おいしさの秘密は素材にも。

ガスコンロ上にあったこれは何!?

答えは燻製器。中から、出来上がったばかりのベーコンが登場です。

同店で使用されているベーコン、ハム、ツナ、マヨネーズなどは全て手作りだそう。「もちろん保存料などが入っていなくて安心というのも大切にしていますが、僕自身、休日にはファストフードも食べますし」と、吉川さんは笑います。〝全て手作り〟は、あくまで風味を追究した結果だといいます。

実は、吉川さんは以前この場所にあった人気ベーカリー「hohoemi」(現在は御所南でドーナツ屋「ひつじ」を営業中)のスタッフとして2年勤務していました。その後、スペシャルティコーヒー専門店「unir(ウニール)」や、フランス料理店を経て、ベーカリーをオープンしたいと「hohoemi」の元店主さんに話したところ、「この場所を」と言ってもらえたのだそう。

 

「『hohoemi』には、はじめお客さんで行ってて。鴨川のほとりですごくいい場所やな、って思っていました。今でも、ここが京都で一番好き!!」という人が作るだけあって、青空と風がよく似合う、ピクニックにもぴったりな風情のサンドイッチです。

包み紙がいい雰囲気をかもしだします

自家製ロースハムとバターをはさんだバゲット「ジャンボンブール」(378円)

「キャロットラペと自家製ロースハムのサンドイッチ」(518円)

ベーグルも同店の人気商品。ゴマ、ポピーシード、ニンニクなどが散りばめられた「EVERYTHING」(194円)にクリームチーズをはさんでもらいました(+129円)

 

最後に店内情報も少し。

コーヒーも淹れたてをテイクアウトできます。「何かこだわりがありますか?」と尋ねると、「僕にはなくても、コーヒー屋さんの焙煎へのこだわりがすごいから」と、何とも〝らしい〟お答え(笑)。

豆は京都の自家焙煎コーヒー専門店「WEEKENDERS COFFEE」のものを使用。

この日、取材に訪れたのは午後1時ごろ。店内のパンは6~7割がた売れてしまっていました。

だいたい、毎日そんな感じなのだとか。

それほどの人気店で、なぜ、こんなにもゆっくりとお話しが聞けたのか。

・・・それは、初めて伺った日は午後5時の段階で、すでに↓こうだったから

閉店後の店内で予約しておいたサンドイッチを作ってもらうだけだったため、ゆったりと取材できたからなのです。

同じ貼り紙を前に呆然と佇む、などということのないようできれば早めに行くのがベター。

通常は午前11時ごろが、最もパンがそろっているそうですよ。

スポット情報

店舗・施設名 LAND(ランド)
住所 京都市上京区荒神口通河原町東入ル亀屋町128
電話番号 075-231-7738
営業時間 10:00~18:00 水曜・木曜休
交通 市バス「荒神口」停から徒歩約2分

地図

このページのURLをコピーする

@DigistyleKyotoをフォロー

ライター紹介

KYOTOサンドイッチ修行探訪一覧

ライター:岡田ゆき&イチノアユミ

岡田:サンドイッチ大好き、食べるの大好き。NO グルテン NO LIFEなフリーライターです。 イチノ:初めての長期バイトは、大学時代、京都のベーカリーにて。パンに夢中だった当時、数年間は米を食べなかったほど。ずいぶん大人になり、〝パン熱〟がいくぶん醒めたとはいえ、今もやっぱり食いしん坊です

▼最近書いた記事

京マガジンTOP ライター一覧

タグで探す京マガジン

京イベント/TODAY'S EVENT本日開催のイベント/

イベントを探す
深草いいトコ体感プロジェクト E-TOKO深草
世界遺産 下鴨神社の森を守る 糺の森財団
Digistyle kyoto magazine

デジスタイル京都

閉じる