本展は2024年に生誕140年、没後90年を迎える画家、竹久夢二の回顧展となります。
「夢二式美人」と呼ばれ、一世を風靡した美人画の数々に加え、雑誌の挿絵、楽譜の表紙デザイン、本の装丁や俳句・作詞にいたるまで、多彩な才能を発揮したクリエーターとしての夢二の魅力が詰まった作品の数々をご覧いただきます。
コレクションがまとまって公開されるのは約12年ぶり。夢二ファンはもちろん、老若男女を問わずお楽しみいただける展覧会です。
福田美術館が所蔵する竹久夢二の作品は、夢二と直接の親交があった故・河村幸次郎氏(1901~1994、下関市立美術館名誉館長)が収集した「旧河村コレクション」と呼ばれるもので、334点という数を誇ります。
誰にも師事せず、独力で人気画家の地位を築いた夢二ですが、その人生は必ずしも順風満帆ではありませんでした。本展では、夢二の人生を語る上で鍵となる連作「長崎十二景」や「女十題」、屏風「旅」、「青春譜」などの名作から、音楽とのコラボレーションが楽しいセノオ楽譜や中山晋平楽譜の表紙原画、夢二の文才が発揮された小説や俳句にいたるまで、夢二のすべてをご紹介いたします。
美人画家の枠におさまりきらない、夢二の新たな一面を見つけていただけることと思います。