清々と透きとおった水を、じっと眺める。
静かに揺れる水面に、ひしゃくを使って切れ目を入れる。
ちゃぷん。ふわっと波紋が広がる。
口に含むと、すうっと馴染んでゆく。

大野市泉町の湧き水「御清水（おしょうず）」は、古くは殿様の御用水として使われていたため、"殿様清水"とも呼ばれているという。
人間は、水がないと生きていけない。
必要不可欠なものにこだわることは、すごく贅沢なことだと思う。
舌の肥えた殿様に想いを馳せながら、もう一度、御清水に口をつける。
さっぱりとした口当たりを味わっていると、大らかな気持ちになってくる。
大野だけに大らか。大らかａｔ大野。
苦しいか。いや、苦しゅうない。ちこうよれ。

御清水を飲む。 爽やかな口当たり