vol.1 変わりつつある酒と食の楽しみ方
vol.2 ケ・ハレの食卓の演出

◆日本人の「酒と食の楽しみ方」の現在 vol.1◆
変わりつつある酒と食の楽しみ方

■自宅で飲む酒は食前・食中が中心

 まず、自宅での夕食時における酒の飲み方を、夕食前、夕食中、夕食後に分けてたずねてみた。その結果、夕食前では全体の約6割、夕食中では約7割、夕食後では約4割の人が「酒を飲む」と答えている。つまり、自宅での夕食時は、食中酒として酒を飲む人が4人に3人と最も多く、次いで3人に2人は食前酒として飲んでいるが、それに比べ食後に酒を飲む人は少ないという結果であった。


 夕食前の飲み方は「酒とつまみ」が「酒だけ」を大きく上まわる。夕食中に酒を飲む人は、ご飯を一緒に食べるか、最後に食べるかの違いはあるものの、「酒+おかず+ご飯」という人が60%に及んでいる。食後酒の場合は、「酒だけ」が「酒とつまみ」をやや上回っている。夕食前には、酒を飲みながらつまみを楽しみ、夕食中は食事と酒をともに味わうといった食卓のシーンが連想される。



■変わる晩酌イメージ

 次に夕食時の酒を意味する”晩酌“について聞いてみた。晩酌をどうとらえているか、また性別によって捉え方に違いがあるのかという観点から、晩酌についてのイメージを人、肴に分けてたずねてみた。その結果、全体的 には「ひとりで」(38%)よりも「夫婦で」(45 %)の方が多かったが、男性層では依然として「ひとりで」飲むイメージが強い(56%)のに対し、女性層では「夫婦で」が過半数の59%に達している。
 また、晩酌の肴については、「夕食のおかず」(53%)が最も多く、次いで「夕食以外の一品」(34%)となっている。肴とは「酒菜(さかな)」が転じたもの、すなわち酒のための料理であるが、ここでは肴の概念が広がって、食事の献立も完全に肴の一つとみなされているようである。晩酌という言葉から連想される「オヤジさんがちょっとした肴で酒を飲む」というイメージは薄れつつある。


■女性がリードする酒と食の楽しみ方

 次に、酒と料理に関する意識を見てみよう。酒と料理との「組み合わせ」に対して、全体の47%は「関心がある」と回答し、「関心なし」 (28%)を大きく上まわる。 ただし男女別に見ると、男性層は「関心あり」 と「なし」がほぼ同率であるのに対して、女性層は「関心あり」が56%に達している。
 





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