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北さんの京都Oh!ばんざい!「岩さき」


店舗外観
「こうして取材するのはずいぶん久しぶりですね!北さん」
「ほんとうですね!」
「最近どうされているんですか?」
「相変わらず美味しい料理とお酒を楽しんでますよ!」
「いろいろなお店を回ってるんですか?」
「今はほとんど割烹のお店ですね」
「それで、今回も割烹のお店という訳ですね・・・」
「昨年(2007年2月)のオープンなんですが、これからの期待もこめて紹介させていただこうと思います」


車の中でそんな話をしていると取材先のお店「岩さき」さんに着きました。
釜座通り御池を上ってすぐの東側です。


店内
烏丸御池の西側エリアにある「岩さき」さんにはゆったり座れるカウンター6席と奥の個室があります。

「割烹はやっぱりこのカウンターですね、北さん!」
「もちろんですとも・・・!」
北さんは愛用のカメラセットを用意して
カウンターに腰掛けた。
久々です!北さんのこの勇姿・・・・

店内

「今日はね!限られた時間での取材ということで三品ほどをお任せで頼んでおきました。
『岩さき』さんらしいものを用意してくださると思います。

まあ、料理はその時々によって材料も献立も変わりますから、あとは、お店に来ていただいて楽しんでください」


岩崎義則さん

ご主人の岩崎義則さん43才、
高台寺和久傳さんで5年
祗園丸山さんで3年
柊屋別館さんでは料理長を16年間務められ
昨年このお店を開かれました。

この厳しい表情と少し強面なところは
厳しい板場を生き抜いた職人さんといった印象で
ちょっと怖い感じもします・・・

「実は私、喋りが苦手なんです!
余裕もないので本音をといえば料理の方に集中したいんですよ」

と笑顔の岩崎さん・・・笑うと実に優しいお顔です。


岩崎義則さん

「必要なことだけ相手をすればいいんですよ!
 あまり喋りすぎるのも迷惑ですからね・・・」と北さん。

でも、ここは割烹のお店!
北さんのようなお客さんがカウンターに座って何かと喋る・・・
相手するのもたいへんです!

「実は、お客様への接客は家内に任せているんです
いまちょっと出かけてますが」


「そう!ここはね奥さんがいい!寡黙なご主人と接客上手な奥さんのバランスがいいんですよ!
もちろん料理も注目ですし期待してますよ!これからが楽しみなお店ですから」
と北さん

「じゃ御料理をお出ししますのでお召し上がり下さい」


とり貝と水玉きゅうりと白きくらげに土佐酢のゼリー掛け
とり貝と水玉きゅうりと白きくらげに
土佐酢のゼリー掛け

前菜の一品
「とり貝と水玉きゅうりと白きくらげに土佐酢のゼリー掛けです」
「ジュレ掛けっていうところもあるね」
「ジュレと呼ぶのは何か日本的でないので
私はゼリーと呼んでます・・・いかがですか?」
「いいですね!」と北さん
「さっぱりしてもらって、
食欲が増していただく一品として考えています。
酸味はどうですか?」

程よいバランスで、実に美味しい!


もずくうどん
もずくうどん
もずくうどん・・・
腰のある稲庭うどんに絶妙な出汁
それにもずくの酸味加減がいい一品。

「コースの間にはさんで、召し上がっていただいてます」
「これもいいですね!北さん
もっと食べたいですよ!」
「いやいや、間に食べるのは
このくらいの量でいいんです・・・」

「それはそうなんですが・・・ほんとに美味しいですよ」

今回の取材は時間の関係で
全部をいただかない、だから余計にそう思います。


梅干と鱧の鍋
梅干と鱧の鍋

「今日は新しい鍋を作ってみました。食べてみてください」

この梅干と鱧の鍋、この日特別につくっていただいたもので、鱧の鍋に和歌山県産の梅干が入っています。

「これも出汁がいいな!
それに梅干の酸味が出汁とうまく溶け合って
さっぱりとした味になるのがいい・・・
どのお料理も出汁が美味しいですね、北さん」


「京都はやっぱり出汁の文化ですよ・・・
こちらを紹介したのもそんな理由です。」


・・・得意そうな北さんの器をふと見ると、梅干が半分ほど残っている。

「どうしたんですか?北さん」
「いやね、鱧は梅肉ではなくわさび醤油派なんです ・・・すいません!」

いやいや、トマト以外に梅干が苦手とは知らなかった・・・


岩崎さんご夫妻
そんなところに、奥さんが帰って来られました。
「北さんいつもありがとうございます」
お店が一気に華やかになった!
なるほど・・・・
これが北さんのもうひとつのおススメなんですね!

「岩崎さん、これからどんな料理を目指されるんですか?」

「懐石で学んだ京料理の魅力の中に自分らしさを出して
他の店と違うこの店のカラーをつくりたいと思っています。
正統派でありながらその中に個性を感じるような料理が
創れたらと思っています」

「ずいぶん期待できますね!北さん」
「そうでしょ!楽しみですよ、ここは!」


店内
個人的なことですが、以前、私は12年程
この近くに住んでいました。
今は閉園、閉校になりましたが、
近くにあった城巽幼稚園と明倫小学校で
3人の子供がお世話になりました。

「岩さき」さんはそんな想い出深い場所にありました。
落ちついた和の空間に、こだわりの日本料理。

今回、全部をご紹介できなかったのが残念ですが
次回は、お釜で炊いたご飯までしっかり味わってみたい!
そんな思いになったお店です!

岩崎さん、奥さん ご馳走様でした!


店内
一度は終了した「北さんの京都Oh!ばんざい!」ですが
今もこのコーナーを見ていただいている方が多いそうです。
もう一度とのご要望もあり、再び北さんに登場してもらいました。

で、これからなんですが、
わがままではありますが
無理をせず、気楽に、不定期に
お目にかかれたらと思っています。
ではまた・・・



お店情報
店舗外観
店名 岩さき
所在地 京都市中京区釜座通御池上ル723
アクセス 京都市営地下鉄「烏丸御池」徒歩約5分
TEL 075-212-7800(要予約)
営業時間 12:00~14:00(LO)、18:00~21:00(LO)
定休日 日曜
   
昼: 3,500円 5,000円
  ※ご要望により8,000円 10,000円の御料理もご準備します。
夜: 8,000円 10,000円 15,000円 20,000円
ホームページ http://iwasaki-jc.com/


案内)北 俊彦  文と写真)八田雅哉