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秋山さん
※秋山さん“えなりかずき”さんに似ています!?
「まだ教えたくないんですがね!」と車中で北さん。
というのも、お店は今年(2006年)2月に開店したばかり、
北さん、まだ十分堪能するほど通えていないのだ
ご主人の秋山直浩さんは34歳、吉兆で修業をしての独立。
「お客さんと直接お話しをしながら料理をしたくて
思い切ってこの店を開きました、毎日が勉強です・・・」
笑顔がとても素敵な秋山さんはそう語った。
上賀茂の民家を改修したお店は、街中にはない趣があった。階段を昇って玄関を入ると、右手の囲炉裏のある部屋に案内された。ここで、お茶を飲み、庭を眺め、少し間を持たす趣向だ。このもてなし、空間・・・なかなか心憎い演出だった。
秋山外観 秋山店内1
玄関左手の通路を突き当たり右へ・・・10席のカウンターが現れた。取り壊すところの民家だったそうだが、なんと綺麗に、粋にリフォームされたことだろう!・・・ここでお客さんと秋山さんが向き合うのか!
「いいですね!北さん」 「いいでしょ!」私もこのお店が気に入った。
秋山店内2 秋山店内3
「最近どうです?」と北さん。調理場で準備をする秋山さんに声をかけた。
「正直まだどうしていいのか?わからないんです!
今は和食に限らず、いろいろな料理を見て、参考にし一生懸命にやっています」と秋山さん。
そんな秋山さんに、北さんは大いに期待している。
向付(トマト、イチジク、スナップえんどう、クルミ、豆腐クリーム)
■向付(トマト、イチジク、スナップえんどう、クルミ、豆腐クリーム)
『秋山』は、季節の旬を大切にした、体にいい料理!
を目指しているそうだ・・・
地元のトマト、実家からのスナップえんどうを使って、
素材の良さを楽しませながらも、イチジクのりんごジュース煮に、豆腐クリームと工夫のある一品に仕上がっていました。
■椀物(うすいえんどうのしんじょう)
「椀物は料理屋にとって、とても大切な一品で
その味で、その店の良し悪しがわかってしまうほど
料理人が気を使うものだ」・・・・と
以前番組の取材で聞いたことがあります。
出汁のとり方、味付けには、地域ごとに、
それぞれ独自のものがあり楽しめます。そんな中で
最近、私はやっぱり京都はおいしいなと感じます。
この椀もそうでした!
椀物(うすいえんどうのしんじょう)
つくり(鱧、鯛、あわび酢、ぐじの昆布じめ)
■つくり(鱧、鯛、あわび酢、ぐじの昆布じめ)
つくりは素材が命で、いいものはおいしい!訳ですが、
時の食材をどのように盛り合わせ季節感を演出するか
日本料理には特にそんな一面があります。
器や飾りつけ、料理人のセンスが問われます。
氷の上のつくりをさっぱりしたポン酢でいただきました。
■黒米のおかゆ
秋山さんの実家はお米屋さんだったそうです。
そのせいでしょうか?
この一品は黒米のおかゆさんです。中には
シャリシャリ食感の山芋、モチモチ感のよもぎ麩、
これまでに経験したことのない味でしたが
さっぱりとして、癖になりそうな感じです。
黒米のおかゆ
焼き物(帆立と蛸の藁焼き)くこの実
■焼き物(帆立と蛸の藁焼き)くこの実
店内に煙が漂った!
一体何をと覗き込むと・・・藁を燃やしています!
そして、出てきたのがこの品です。
懐かしい匂いが漂う中でいただいた帆立と蛸の藁焼き
和風スモークといったところでしょうか?
おいしかった!
■冷炊き合わせ
冷たくて、さっぱりとした炊き合わせです。
「たまねぎおいしいね!」と北さん
冷たさといい、味加減といい、なかなかでした!
一区切りといったところで、うまい組み合わせだと思います。
冷炊き合わせ
調理場の奥にあるおくどさん
調理場の奥にあるおくどさんで
土鍋が湯気を出しています。
こまめに火加減を調整しながら
最後のご飯が用意されています。
炊き上がったご飯は、私たちの前で披露されました。
土鍋の蓋を開けると、一気に立ち上がる湯気、
ふっくらとキラキラと炊き上がった白いごはん。
日本の食文化に乾杯です!
実においしそうです!
新ごぼうと煮穴子とご飯と香物
■新ごぼうと煮穴子とご飯と香物
しっかり味のついた新ごぼうと煮穴子をおかずに
おこげのご飯・・・私は3杯もいただいてしまいました。
・・・十分満足して一度はお箸を置いたんですが・・・
さらに、もう一口分だけいただき、お茶漬けをしました。
「家でも土鍋で炊いてみようかな」と言うと
「私のところはそうしてますよ!」と
北さんも一口分のお茶漬けをすすりながら言った。
新ごぼうと煮穴子 おこげのご飯
■デザート(グリーンライチ、マンゴスティン)
ほっこり、大満足で、最後のデザートをいただき
本日の取材は終了!
デザート(グリーンライチ、マンゴスティン)
北さん自慢の割烹、三連発! いかがでしたか?
是非、訪ねてみてください!
お茶
最後に、最初の囲炉裏の部屋でご主人自らたてていただくお茶で総仕上げ(秋山さんの流派は表さん)
いやいや、なんとも贅沢なひとときでした・・・ご馳走様でした! お世話になりました!
秋山の料理人
若い料理人さんたちが、思う存分、創造性を発揮し
京都で活躍していただきたいと思います。
そして、たくさんの人を幸せにしてもらいたいと思います。
くいしんぼう北さんも、期待してますから・・・
追伸:秋山には“幸せのお酒”というものがありました!

※今回は、8,400円のコースを頂きました。
■店情報
秋山
秋山地図
店名 京上賀茂 御料理 秋山 定休日 毎週水曜日・月末の木曜日
住所 京都市北区上賀茂岡本町58 営業時間 昼12時~15時(入店時間14時迄に)
夜18時~22時(入店時間20時迄に)
電話 075-711-5136 費用 おまかせ料理
昼 ¥3,150
夜 ¥6,300 ¥8,400 ¥10,500
※夜のお料理は予約のみ

案内人)北 俊彦  文)八田雅哉  写真)八田 雅哉 高嶋基久子