古より朝鮮半島では美術工芸の装飾技法として、異素材を埋め込む模様表現が発展してきた。
螺鈿漆器は、木地に鮑(あわび)などの真珠光を放つ貝殻をはめ込み、漆を塗って研ぎ出すことで星座のような美しい光を放つ。象嵌を施した高麗青磁は、翡翠(ひすい)に例えられた「翡色(ひしょく)」と呼ばれ、天下第一と称されてきた。人々の作り出した作品には精緻な技法によって花鳥や雲鶴文がきらめき、自然の調和と祈りの世界が広がっている。
朝鮮の風土に育まれた人間の技が宇宙のように深遠な内面世界と融合する美しい世界소우주をどうぞお楽しみください。
◆関連イベント
【学芸員によるギャラリートーク】
当館学芸員による展覧会の見どころを紹介します。
日 時 : 9月 1日(水)、4日(土)、18日(土)
10月 16日(土)、17日(日)
11月 3日(水・祝)、20日(土)、21日(日)
※ いずれも午前11時~11時30分まで
参加費:無料(入館料が必要。当館維持会員は入館料無料)
場 所 : 高麗美術館 1階
※ 事前予約不要
【第141回研究講座「螺鈿と象嵌の世界」について】
展覧会によせて朝鮮半島の高麗時代から朝鮮時代における螺鈿と象嵌技法の変遷や歴史をわかりやすく解説します。
日 時:11月6日(土) 午後1時から2時30分まで
講 師:鄭 喜 斗(高麗美術館代表理事)
定 員:25名(要申込)
場 所:高麗美術館 2階
参加費:無料(入館料が必要。当館維持会員は入館料無料)
申込方法:受付か電話(075-491-1192)、または高麗美術館ホームページのお問い合わせフォームへご連絡ください
※詳細はホームページをご確認ください
※コロナウイルス感染症流行状況により、やむをえず中止・延期する場合があります。ご了承くださいませ。