「山縣有朋が巡ったルートで回る往時の無鄰菴」
古い庭は、作庭当初から園路が作り変えられたり、経年変化で消滅していることがよくあり、無鄰菴も同様である。しかし、庭にとってはどこを通って、どこから眺めるかは施主のメッセージが込められたとても大切な要素である。
今回は、かつて美術評論家 黒田天外が山縣有朋を無鄰菴に訪ねた様子を記録した明治40年出版の「續江湖快心録」を読み解き、そこに書かれたルートで、特別に無鄰菴を見学できる。今まで知らなかった無鄰菴が目の前に広がる様は圧巻で、庭をつくりはぐくむとはどういうことか、体感してみては。
同時期に京都市京セラ美術館で展示の「モダン建築の京都」展を、見学してから行けば、より往時の様子が理解できるだろう。