作家・長田絵美による個展が約2年ぶりに京都祇園大雅堂にて開催される。
アクリル絵画を中心に、書や日本舞踊から影響を受けたという大胆かつリズミカルな筆遣いで描かれた動物たちの作品は、平面でありながらも躍動感に溢れ、静と動、丸みと鋭さといった相反する要素を共存させながら、視覚を超えた表現に挑戦している。
<作家コメント>
この2年間で世界は新たなフェーズへと移行しました。さまざまなことが終わり、そして始まり、急激な環境、生活の変化には正直まだ実感が湧かず、未だに非現実の世界にいるような錯覚に陥る瞬間もあります。
ただこの生活の変化は、必ずしも「できなくなった」の悲しみの連続ではなく、そこには「(~できなくなったから)やるようになった、できるようになった」の希望や気づきもありました。
例えば、以前までは当然のように外部と関わり他を知ることばかりに意識がいっていたのが、このコロナ禍で自分と向き合う時間が増えて「自己を知ることにより、他への理解がより深くなった」と実感するようになりました。
-何かができなくなると、そこには何か新しいものが生まれる-
終りは次の始まりの始まりである。ということをテーマに、新たな作品を発表させて頂き、この難しい状況の中でご覧いただいた方に少しでもポジティブな感情や新しい切り口での考え方のきっかけをもたらすことができればと考えております。