院政期から鎌倉時代に流行したという幻の芸能〈白拍子(しらびょうし)〉
ときに演者自身も指すこの言葉は、平清盛が愛した祇王、仏御前、そして源義経が愛した静御前がその代表として知られています。これらの白拍子は美しいだけでなく、当時貴族の間で流行していた「今様」「朗詠」といった歌謡や「管弦」「和歌」などの教養を備えていました。そして、本芸である白拍子の歌や舞に自らの思いを託し、物語や歴史に名を残したのです。室町時代初期には衰退してしまった白拍子。しかし今もわずかに残る史料から、その芸態については研究が進められており、北野天満宮「曲水の宴」などの寺社奉納も行われています。
今回は、研究・実践の両側面から白拍子の再現を試みる「白拍子研究所」の方々を講師に迎え、謎に秘められた白拍子の実態について紐解いていきます。
当日は美しい装束に身を包んだ白拍子も登場!歌と舞が織りなす雅な中世の世界に、ほんのひとときタイムスリップしてみませんか?
【講座内容】
・能と白拍子(ご挨拶:分林道治)
・白拍子って何?
・白拍子のリズムを体験!
・「静の舞」 鑑賞