写真家・田中幹人の11年ぶりとなる個展。
一貫して危ない所へ自ら行って被写体となる写真作品、
「Try to go over there.」(「旧題・あぶない所へ行ってみよう」)を作り続けている。
以下ギャラリーHP掲載文より抜粋
底が見えない水面から突き出た杭やトラス構造の幾何学模様が美しい鉄塔の上など、
常識を備えた人なら近づかないような場所であればあるほど
「あそこに人がいたら・・・」と想像せずにはいられない。
そしてその“画”を残したくなる。
しかし、そんな所には誰も行ってくれない。
大抵の人は常識を備えているからだ。ならば自分で行くしかない。
故に、写っている人物は全て作者本人である。
静謐で美しいこの世界の“どこか”、
あり得ないはず、という固定観念を覆す“存在”、
ヒヤリとニヤリが同時に込み上げる“緊張と緩和”、
シャッターを押した者が作者なのではという“疑問”、
そのすべてにどうしようもなく魅かれて、
私は次の場所を探し続けるのだ。