国指定名勝の文化財施設無鄰菴(所有者:京都市、指定管理者:植彌加藤造園株式会社)で、いつまでも変わらないものとしてまもり伝えられる「文化財」についての連続講座の第3回を実施する。
国宝の阿修羅像から、能などの伝統芸能、果ては工芸技術まで、さまざまな形で今の日本文化のベースをかたちづくっている「文化財」とは何か、を無鄰菴主任学芸員の重岡伸泰がわかりやすく解説する。
「文化財」が文化財になるまでには、日本という国が歩んだ近代の歴史がダイナミックな歴史の中でも、今回は教育機関の動きに注目して、解説する。
第3回~そして文化財は集められたー高等教育機関による文化財の保存収集~
古社寺保存法という法令により、本格的な文化財の保護に乗り出した政府と、高等教育機関として設立した東京大学や京都大学などが調査、研究のため文化財の収集・保存をめぐる丁々発止のやりとりなどを交えて話す。