劇団速度 新作上演
京都芸術センター Co-program 2019 カテゴリーD「KACセレクション」採択企画
『わたしが観客であるとき』
2つの視点での上演
垣間見える、瞬間に立ち会う
2020年3月、劇団速度は、新型コロナウイルスの影響を受け延期となった舞台作品に代わり、コンセプトはそのまま京都府内各所にてゲリラ的にパフォーマンスを展開した映像作品として配信した。
『景観と風景、その光景(ランドスケープとしての字幕)』という作品である。
ポータブルな字幕再生装置を自作し、京都の街を移動しながら言葉と行為を都市の中に紛れ込ませていった。その光景の中には、通勤する人、買い物する人、観光する人、遊ぶ人などとともに、演じる人の姿が、たまたま映り込んでいる。
行為や環境を名指す言葉は、何くわぬ顔で多くの人々を巻き込み、強制的に大きな規範へと同期させていく。そんなことを3月初旬に感じていた。
それから状況が変わりに変わり、変わることにすら慣れて、なんだかずっとただ途中にいるような、そんな気分が続いている。
そして、12月に、新作『わたしが観客であるとき』を、劇場上演とライブ配信の2つのかたちで上演する。
本作は、このリミナルな漂流のなかで、他者が生きていることを感じること、翻って自分自身の生をアクチュアルに感じること、いわば「わたしはここに」と思える瞬間について扱ったものである。
舞台には、3名の出演者が立ち、その3名は誰もがリミナルで、しかしそこにいるために切実なことを口にして、振る舞って、目の前に現れる。その言葉や振る舞いは、それぞれに固有のものでありながら、いつの間にかわたしとも共有できる何事かへとなっていく。それは、その人が、目の前のこの人が、いま確かに生きているということ自体への信頼によるものである。
それはまた、「わたしはここに」と思える瞬間のことでもある。
そのとき、あなたにとって劇場にいることが必要なら劇場で、どこか別の場所にいることが必要ならその場所で、あなたの場所で上演に立ち合ってもらえたらと願う。
日時
2020年12月18日(金)~20日(日)
< 劇場上演版 > わたしが観客であるとき
12月 18日 (金) 19:00-
12月 19日 (土) 13:00- / 19:00-
12月 20日 (日) 14:00-
受付 開演45分前
開場 開演30分前
チケット取り扱い https://sokudogekijo.peatix.com/
< LIVE配信版 > わたしが観客であるとき
12月 19日 (土) 19:00- *
チケット取り扱い https://sokudohaishin.peatix.com/
*vimeoにて配信
*12月27日23:59までアーカイブ視聴可能
*チケット取り扱いは12月27日正午まで