無鄰菴の指定管理者、植彌加藤造園の知財企画部スタッフが、文化財としての無鄰菴の運営から得た経験をもとに立ち上げたメディア「ヘリテージデザイン」がプロデュースする展示企画。
今回は、国宝 長壽寺(ちょうじゅじ)について。
長壽寿は琵琶湖の南、湖南市にあり国宝、重要文化財を所有しています。そこではいまでも約50軒ほどの信徒世帯とお寺とが、ともにひとつの地域をつくり続け、世代を超えた年中行事の継承や日々の境内地の管理を行っている。
保存のみにとどまらず、信仰や生活に根差した本来的な意味での地域における文化財の活用と、新しい観光方面での活用が、一つの長壽寺という場所で、いかにはぐくみ続けられているのか、を無鄰菴での写真展とwebメディア「ヘリテージデザイン」上の、お寺の所有者であるご住職のインタビュー記事とで展開する。
写真と空間デザインは、植彌加藤造園のオフィシャル写真の撮影を継続的に行う舞台演出家でもある相模友士郎さんによる作品である。
無鄰菴の洋館1階が、ひととき、長壽寺という異なる場に思いを巡らす空間になる。
日本の文化財を取り巻く状況は2019年の文化財保護法の改正により、大きく動き始めている。保存に加え活用により重きが置かれ、地域社会と文化財の関係を今まで以上に密接なものとすることが期待されている。
是非この機会に、今最も文化財の活用事例として注目されている名勝無鄰菴で、文化財の活用ムーブメントにふれてみては。無鄰菴に入場すれば、観覧は自由となっている。