京都市京セラ美術館の新館「東山キューブ」では、1980年代後半より現代美術について鋭い批評活動を継続的に行なっている美術評論家の椹木野衣を企画・監修に迎え、独自の視点で選定したアーティストたちによる集合的活動にフォーカスした平成年間(1989–2019年)の美術を振り返る展覧会を開催。
「うたかた」と「瓦礫(デブリ)」をキーワードに、経済的な停滞と未曾有の災害に繰り返し見舞われた平成の時代を、椹木の視点にもとづきアーティストたちがどのように時代と状況に応答してきたかを探る。
『いま、不穏と呼ぶしかない令和の幕開けの渦中にあって、改めて31年あまりに及んだ平成の美術とは何であったのかについて、ここ京都の地から振り返ってみよう。1980年代、1990年代というような10年間(の傾向)で区切るのではない。「明治」の美術が、日本における美術そのものの夜明けであったように、「大正」の美術が、自我を持った絵描きたちによる叫びと前衛の新興であったように、「昭和」の美術が、戦争の前後で光と影のような対照を見せ、その後、民主主義と平和憲法に倣い、数々の分派へと枝分かれしていったように、そのような輪郭だった美術の容貌(精神)を、果たして「平成」の美術は持っているだろうか。ここではそれについて、自然災害や事件、事故、経済危機が多発した時代における、複数の美術家たちによる「密」な集合的活動の集積として捉え、バブル経済の崩壊と東日本大震災(福島原発事故)を念頭に、鴨長明『方丈記』と磯崎新『瓦礫(デブリ)の未来』に倣って、「うたかたと瓦礫(デブリ)」と呼ぶことにしたい。―――椹木野衣』
会場 |
京都市京セラ美術館 東山キューブ |
日時 |
2021/1/23(土)~4/11(日)10:00~18:00(最終入場は閉館の30分前まで) |
住所 |
京都市左京区岡崎円勝寺町124 |
交通 |
地下鉄東西線「東山」駅下車徒歩8分
京阪電鉄「三条駅」・地下鉄東西線「三条京阪駅」下車徒歩16分
※滋賀方面からお越しの方は、京阪・JR・地下鉄東西線「山科駅」から地下鉄東西線「東山駅」へのお越しが便利です。
市バス「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ
・京阪「三条」駅から市バス5系統/京都岡崎ループ号
・阪急「京都河原町」駅から市バス5系統/46系統/京都岡崎ループ号
・JR「京都」駅からA1乗り場5系統/D1乗り場100/110系統
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駐車場 |
専用駐車場には限りがありますので、美術館北側の岡崎公園駐車場、又は美術館西側のみやこめっせ駐車場(有料)もご利用ください。 |
料金 |
一 般:2,000円(1,800円) 大学・専門学校生:1,500円(1,300円)
高校生:1,000円(800円) 小・中学生:500円(300円) 未就学児無料
※( )内は20名以上の団体料金
※京都市内に在住(通学)の小・中校生は無料
※障害者手帳等を提示の方は、本人及び介護者1名無料
◎「平成美術展」をお得にお楽しみいただけるチケット
・ペア割チケット:一般チケット2枚で3,500円
・平成割:平成生まれの方は1,800円(一般のみ)
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お問合せ先 |
京都市京セラ美術館 075-771-4334 |
ホームページ |
京都市京セラ美術館 https://kyotocity-kyocera.museum/
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補足情報 |
休館日…月曜日(祝日の場合は開館)
展覧会は予約優先制となりますが、定員に達していない時間帯は予約なしでの当日観覧受付が可能です。
予約はこちらから→ https://kyotocity-kyocera.museum/
カフェ、ミュージアムショップ、ザ・トライアングル等の無料エリアは予約なしで入館・ご利用いただけます。お気軽にお越しください。
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