「映画鑑賞+αの新しい体験」をコンセプトに始まった【西陣シネマ】の第8回目。
今回の映画は、世界無形文化遺産に登録されたクヴェヴリ製法「究極の自然派ワイン」のドキュメンタリー。
<あらすじ>
紀元前6000年に遡る世界最古のワイン醸造の起源を持つジョージア。2013年にユネスコ世界無形文化遺産に登録されたクヴェヴリ製法は、素焼きの壺を土の中に埋め、ジョージア固有のブドウ品種と野生酵母により発酵・熟成するワインの醸造法であり、その新しい味わいに今、世界から注目が集まっている。
かつてはどの家庭でも作られていたこの伝統製法のワインは、ソ連の占領や品種削減や禁酒法などの影響により、現在は極めて少量しか作られていない。本作は、逆境に立ち向かいながら「究極の自然派」と呼ばれるクヴェヴリ製法を守ってきた人々のドキュメンタリー。
カスピ海と黒海に挟まれた南コーカサスの地ジョージアは、ヨーロッパとアジアの交差点と称され多様な気候と風土、文化を誇る。ジョージアは、他民族の侵攻や支配に幾度も苦しめられながらもその 都度蘇った。「私たちのブドウ畑には、人びとの血と涙と祈りが染みわたっている」ーー ジョージア人にとって、ブドウとワインは生命と信仰の象徴であり、アイデンティティーそのものなのだ。
クヴェヴリワイン生産者を訪ねる旅は、ジョージアの変化に富んだ景色の中で、慎ましく暮らし、精魂込めてワインを育て、スプラ(宴会)を開き、美しいポリフォニー(多声合唱)を奏でる彼らの生活に触れることでもあった。
<エーテルヴァイン 江上氏のトークと、ワインテイスティング>
上映後には、京都 岡崎にあるワインショップ、エーテルヴァインのオーナー 江上昌伸氏を迎え、自然派ワインの魅力についてレクチャーを受ける。近年とくによく聞くようになった”自然派ワイン”って? 江上氏にとってのワインの魅力とは。生産者や生産地に対しての想いなど。
今回は、江上氏が選ぶ3種類のワインのテイスティング付き。生産地や生産者を知り、五感で味わうワインはいつもよりもっと美味しく感じるはず。作り手の想いと、自然の力をたっぷり蓄えたワインを一緒にじっくり楽しむことができる。