増田孝祐(ますだこうすけ)は、高野山真言宗の仏教僧侶であり、横浜に活動拠点を持つアーティストである。学生時代にニュージーランドで美術を学び、帰国後、高野山にて僧侶修行を終えた2005年以降に、数々の個展やグループ展等で作品の発表を行ってきた。様々な手段で絵画表現活動を行う中、『自転車に関わる作品』を展開。国内大手のブリヂストンサイクルや、イタリアの自転車部品メーカー「カンパニョーロ」、アイウェア会社など多くの企業とのコラボレーション作品も手掛けてきた。また海外の自転車関係の出版社から取材や特集をされるなど国内外から高い評価を得ている。
最近では、ストリートバイクシーンで世界的に有名な“MASH SF”からコラボレーションの依頼を受け、アメリカでは初となる個展をサンフランシスコで開催し、“自転車にまつわる墨絵”を初公開。それが、現地のみならず世界中で話題となり、ニュージーランド拠点のMACOMOSギャラリーで今春より展示販売がはじまった。日本での展示販売は、京都・三富センターが初となる。
今回の展示では、代表作である彫金や絵の具を使った作品は封印し、「自転車にまつわる墨絵」のみで空間を創り上げる。一部作品は表装にまでこだわり、京都を代表する若手表具師・井上雅博氏(井上光雅堂)の仕立てによる掛け軸を制作。井上氏は伝統を受け継ぎながらも、現代アートやストリートアートとのコラボレーションや近代建築の内装、イベントプロデュースなど幅広く手がける新進気鋭の表具師である。「京都の伝統工芸と現代アート」のコラボレーションは見逃せない。
現役の僧侶でありながら、世界のストリートバイクシーンのみならず、アートシーンからも注目を集めるアーティスト“増田孝祐”の世界観をぜひ体感してみては。