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つながりにくいが旨い、粗引き十割蕎麦

10年間勤めた会社をスッパリと辞め、岐阜で蕎麦打ちを修行。4年前にオープンさせた念願の「にこら」は“わざわざ足を運んでも行くべきだ”と蕎麦好きの間でも注目される店。「『粗挽き十割蕎麦』にこだわるのは、目が粗いほど豊かな風味になるからです。材料は水と蕎麦粉だけですから、接着面が少ない粗挽きはつながりにくく、特に『のし』は大変な作業になります。でも、つながるギリギリのところまで粗く挽き込むことで、甘味と香りを引き立たせますから」とご主人の沼田さん。蕎麦は茨城の農家から直接仕入れた常陸秋蕎麦。「農家から直接仕入れると実の掃除が大変だと言いますが、ここは大変愛情をかけて育てている上に、無農薬栽培なんですよ」。毎日使う分だけを、磨いて殻をとり、石臼で挽きます。「香りは熱に弱いので、石臼はできる限りゆっくりと。そうすれば穀物の香りが豊かに残り、美味しい蕎麦粉ができ上がります」。また、蕎麦をつなげるための条件として品質管理も重要なポイント。「秋に収穫された実を、摂氏8度・湿度60%に保った冷蔵庫で保管しています。酸化は品質を下げるので、エージレスパックで保存しています」。 豊かな香りと甘味がある蕎麦に合うつゆはどんな味なのかと聞いてみると「当店では、もり汁、かけ汁ともにすっきりと甘さを控えたものを出しています。蕎麦そのものに甘さが充分ありますからね」。つゆをくぐらせ、蕎麦を噛み締めたときに初めて丁度良いバランスになるように計算しているのだそう。

にこら

冬のおすすめ『聖護院かぶらそば』

のど越しのよい冷たい蕎麦もいいですが、これからの季節は温かい蕎麦も気になるところ。「『聖護院かぶらそば』はいかがですか。冬の京野菜である聖護院かぶらのかぶら蒸しを上に乗せたさっぱり風味の蕎麦です。甘さが美味しい根菜には体を温める効果もあるんですよ」とご主人。他にも「伝助穴子の天婦羅と堀川ごぼうのすり流しそば」など、も人気があるそう。蕎麦はもちろんのこと、「牡蠣の西京味噌漬 カレー風味」(1,000円)や、「京えび芋の唐揚げ」(900円)など、京野菜や新鮮な食材を使った一品料理やコースも楽しめます。「作り手よりもお客さんが満足できるサービスと料理を提供したいので、蕎麦はもちろん、料理にも力を入れています。小さくてもいいからお客さんの笑顔がたえない店であり続けたいですね」。

にこらにこら

Spot information

  • 営業時間11:30~14:30、17:30~20:30【大晦日は17:30~19:00、19:00~20:30、20:30~22:00の3部制、要予約、メニューには変更なし】
  • 定休日水曜、第3火曜日
  • 場所京都市上京区智恵光院通五辻上ル五辻町69-3
  • urlhttp://www.sobaya-nicolas.com/
  • 交通市バス「今出川浄福寺」下車智恵光院通を北に徒歩3分
  • 電話075-431-7567
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