やってみて初めて分かった、蕎麦道の奥深さ
蕎麦通の間で口コミで広がり、遠方からの客も絶えないという「みな川」。アパレル販売会社を脱サラし、主人が蕎麦の道に入ったのは24才の頃。京都の老舗蕎麦屋で修行を積み、9年前に妻と2人で店をオープン。「実家が飲食店をしていたので、店をする事への抵抗はありませんでした。麺類が好きで何となく蕎麦を選んだという感じで」。そんなご主人も、朝から晩まで蕎麦のことを考えるほど、どっぷりとハマるとは思ってもみなかったそう。「手をかけるほど美味しいものができるのが蕎麦の面白いところ。今は蕎麦づくりに関しては誰にも負けたくない、というプライドを持って仕事をしています」。
のど越しの九一割と、香りの十割
使用するのは、長野県の八ヶ岳で採れる玄蕎麦の丸ぬき。冷たい蕎麦は九一割、温かい蕎麦は、熱いつゆにも堪えられるよう七三割。のどごし重視の蕎麦で、細めの仕上がりにも関わらずしっかりとしたコシが楽しめる。「蕎麦の香りを控えた分、つゆをややしっかりとした味に仕上げています。種物をのせてもても味がボケないようなバランスも大切」。干し椎茸、本節、うすめじかで丁寧にとった出汁の豊かな香りが、蕎麦の風味をいっそう引き立て、食欲をそそります。「蕎麦独特の香りを楽しみたい方は、玄蕎麦を殻付きのまま粗めに挽いた、あらびき十割そばがおすすめです」。1日数量限定ですが、穀物らしい香ばしさとザラザラとした舌触りが楽しめる逸品は蕎麦好きにはたまりません。「冬には温かい鍋仕立てのお蕎麦『おそばと旬菜の鍋仕立て』はいかがでしょう。うどんすきのように、ご家族と一緒に召し上がっていただけます」。こちらは2月までの期間限定で、車海老や、四万十鶏、焼き穴子、そして新鮮な野菜が入った贅沢な鍋。「野菜や鶏の旨味が混ざってさらに旨い出汁が楽しめます。温かい鍋でもしっかり風味とコシを楽んでいただける七三割蕎麦を使っています」と、ご主人も納得の逸品。
サイドメニューは蕎麦の引き立て役
そばの白和え、出し巻きなどの他、夜には揚げたての天婦羅も登場。「うちは蕎麦が主役ですから、酒肴だけのご利用はご遠慮いただいているんです。蕎麦が来るまでの小腹を満たす料理として楽しんでください」と、どこまでもこだわるご主人渾身の蕎麦、ひと口食べればその美味しさに納得するはずです。
Spot information
- 営業時間11:30~14:30、18:00~20:30(売り切れの場合早期閉店)【大晦日は11:30~14:30、17:00~24:00 ※売り切れの場合があるので電話確認がベター ※にしんそば1,300円、ざるそば800円、晦日そば1,700円など・・・】
- 定休日木曜(祝日は営業)
- 場所京都市左京区北白川山田町67-18
- 交通市バス「別当町」または「上終町」下車徒歩3分
- 電話075-724-2340
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